塩化ナトリウム9.9割以上「高純度の塩」は危険

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昭和46年に「塩業近代化臨時措置法」という法律がつくられ、従来の流下式塩田は全面廃止になり、イオン交換樹脂膜製塩法に変わりました。

この製法は、海水層の中に陽・陰イオン交換樹脂膜を交互に入れ、両端から直流電気を流し、ナトリウムと塩素を分化、濃縮して濃い海水をつくり、真空蒸発釜に入れて水分を除き、遠心分離機にかけ乾燥させたものです。

わかりやすくいえば、海水の中のナトリウムと塩素を結合させ、それによって塩化ナトリウムが9.9割 以上、特級精製塩にいたっては9.98割以上という純度の高い塩をつくっています。

まさに、日本の製塩史は「そのままでは使えない海水」から、いかに効率よく水分を除き、過剰な苦汁を除くかの歴史でもあったわけです。

しかし、苦汁は不要なのかというと、そういうわけではありません。

塩というのは、塩化ナトリウムを中心として、塩化マグネシウム、硫酸カルシウムなどの稀有元素まで含めて100種以上のミネラルを含んでいます。そして、塩化ナトリウム以外の物質を総称して苦汁と呼んでいます。

従来の塩は、製法によって違いますが、この苦汁が1割から2割は含まれていました。そのことによって、湿気を吸いやすいという生産上の欠点はありましたが、特有の風味があったものです。

イオン交換膜法になってから、生産性は向上しましたが、「漬物がうまく漬からない」、あるいは「塩辛いだけで味に丸みがなくなった」
といった消費者の声が聞こえるようになってきたのです。

また、当時の日本専売公社の塩については、「適度にニガリ分を除くとか、生物学的に有益をもった塩はいかにしたら得られるか、という生命への配慮の形跡がさらさらないのである。

国が目指していたところは「いかに純粋」 に、「いかに安く」 「いかに大量に」 「いかに早く」 「いかに効率よく」 国民に供給できるかということのにみ専念されているのである。

米や小麦粉と同じように、塩からもたくさんのミネラルが捨てられるようになっています。日本の長い製塩史を考えたとき、塩化ナトリウムが9.9割 以上という現在の塩が本当に安全なのか、疑問をもたざるをえないのです。