[私の体験談] C型肝炎(1)

私が漢方治療専門のクリニックに通い始めて、そろそろ3年になる。もともと妻が不定愁訴で通っていたクリニックだ。

60半ばの私は疲れやすさがあったが、これはたぶん年のせいだろうと思い、ほかに気になる自覚症状も無かったので、自分の体のことをそれほど深く考えてはいなかった。

漢方に興味のあった妻が、たまたま、ある医科薬科大学の和漢薬治療を知って、他県ではあったが出かけていき診察を受けてきたのだが、私の体を心配していた妻は私のぶんまで検査を依頼して帰ってきた。その検査を受けてから2週間後、私は「このままでは肝硬変で死んでしまいます」と、医師から告げられたのだ。この大学病院の医師は、当初のクリニックの院長と学生時代からの知り合いだということで、早速、紹介状を書いてもらい、ここで治療することになった。

検査では、私はC型肝炎で、慢性肝炎や肝硬変になると高くなる膠質反応(こうしつはんのう)という数値が異常な高さを示していた。超音波検査の結果だと、肝硬変だとはっきりとはわからなかったようだ。そして、細胞の状態を知ることができる肝生検という検査をしていないので、確実なことはわからなかった。

自覚症状というか、思い当たることといえば、少し体が疲れることぐらいで、C型肝炎になるようなきっかけもわからない。クリニックの医師は、体にやさしい薬をということで、まず補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という漢方薬を選んでくれた。

それから、かれこれ5年が経過した。その間、こまめに血液検査や超音波検査をしてきた。これまでのデータをまとめたグラフを見ると、効果がはっきりしていると医師は言った。

最初に処方された補中益気湯(ほちゅうえっきとう)のエキス剤をのんでいたが、その後半年しても足の裏のだるさがいまひとつとれないと訴えたところ、四物湯(しもつとう)という漢方薬を加えてくれた。

一番初めの血液検査では、肝機能の異常を知ることができる項目のGOTの値が83、GPTの値が103で、慢性肝炎や肝硬変のときに高くなる免疫グロブリンGという値では、正常な人の3倍以上になる3,910という高い数値だった。

処方された2つの漢方薬をのんでいたところ、これが効いたのかはわからないが、体のだるさが少しずつ良くなり、1年後くらいには、GOTとGPTが25まで下がって安定した。免疫グロブリンGについては、1年半後に2,000、2年後に1,500、3年後には正常値に近い1,300前後に安定したのだ。