緑内障の新手術は房水を排出する極小チューブを眼球内に挿入、オペ後2~3日で退院できる

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新手術は重症患者さんのみに限定

従来の手術が無効な難治型の緑内障にも有効な新手術「インプラント手術」の内容について、くわしく紹介したいと思います。緑内障の新手術は、100年前の第一世代の手術法から第四世代までの4つの段階を経て進化してきましたが、現在行われているのは、主に第三世代と第四世代です。

この2つはともに、眼圧(眼球内の圧力)を高める原因となっている眼球内の房水(目に栄養を運ぶ液体) の排出ルートとなる樹脂製の橿小チューブと、房水を吸収する房水吸収部からなる器具を眼球に設置する、という点では共通しています。

第三世代と第四世代の違いは、ひと言でいえば、極小チューブの挿入場所です。第三世代では、極小チューブを、目のピント調節の役割を担う水晶体よりも前にある前房という部位に挿入するのに対して、第四世代では、水晶体よりも後ろの後房という部位に挿入します。

ちなみに、器具の本体である房水吸収部を取りつける場所は第三世代も第四世代も同じで、眼球の赤道部と呼ばれる場所に設置します。,トうして極小チューブの挿入場所を変えたことで、第四世代では器具の安定性が高まり、手術の成功率は 飛躍的に向上しました。

また、術後の合併症の危険も格段に小さくなったのです。私の医院ではこの第四世代を採用しています。そのため、今回は、第四世代の手術法について解説していきます。

まず、新手術を受けるに当たっては、新手術を実施している病医院で、緑内障の病状や目の状態についての検査を受ける必要があります。そうして、新手術を適用するのがふさわしいと医師が判断した場合のみ、新手術が検討されます。

ちなみに、新手術が選択されるケースは、重症の緑内障にかぎられています。手術を行うことが決まったら準備を開始します。理由は後ほど述べますが、緑内障の新手術では、水晶体を取り除いて人工レンズを入れる白内障手術と、水晶体の後ろにある硝子体という透明なゼリー状の物質を除去する硝子体手術を同時に行います。

これらの手術を行うため、事前に眼球の大きさや角膜のカーブなどを測定したり、使用する人エレンズの度数を決めたりする必要があります。手術には三泊四日ほどの入院が必要です。手術の数日前からは、点眼薬や内服薬を利用してできるだけ眼圧を低く保つようにします。