「睡眠時間制限法」で熟睡

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寝つきがよくなり、熟睡感が得られる
ストレスが原因で起こる「精神生理性不眠症」 や、本当は十分に眠っているのに不眠を訴える「睡眠状態誤認」 の治療として有効な方法に、「睡眠時問制限法」があります。
睡眠は「時間×質」が重要で、特に深くて大切な良質の睡眠は、最初の3時間ほどに現れます。しかし、不眠を訴える人の多くは、睡眠の質よりも睡眠時間に気がとられてしまい、少しでも睡眠時間を稼ごうとして、よく眠れないのに寝床にしがみつこうとします。
そのため浅い眠りが続くことで睡眠の質が低下し、結果として長い時間、布団の中にいても十分な睡眠がとれません
寝床にいる時間、つまり寝床についてから寝床を出るまでの時間を、「床上時間」といいます。
この床上時間と、本当に必要な睡眠時問の差を締めて、睡眠の効率を高めることが睡眠時間制限法の目的です。
また、眠気は、体内時計のリズムと睡眠負債の大きさによって決まります。睡眠負債とは、それまでに蓄積された睡眠不足のことです。
睡眠時間制限法は、就寝時の睡眠負債を大きくして、寝つきをよくし、深く眠ることで、熟睡感を得る効果もあります。この方法を習得すれば、睡眠時間は必要十分になるので、起きて活動する時間を最大限に確保できます。睡眠の効率が高くなることで睡眠の質も高まり、心身の状態も向上します。睡眠時間制限法を始めると、体が慣れるまで数日から1週間かかります。この時期はつらいでしょうが、2~3週間もたつと短い睡眠時間にも慣れ、睡眠の質が高まるので、短期間で睡眠時間を短縮したい人にお勧めです。具体的な方法は次のとおりです。
①必要な睡眠時間は、個性的であることを理解する
睡眠の長さとパターンは本来、とても個性的なものです。「8時間眠らないといけない」という思い込みにとらわれていると、大切な時間を寝床の中で失ってしまいます。自分に必要な睡眠時間を知り、その時間だけ深く眠ることを心がけましょう。

②床上時間を、平均睡眠時間プラス15分に設定する
まず現在、どのくらいの時間、眠っているかを正確に知る必要があります。そのために2週間、睡眠日誌をつけて実際の睡眠時間を調べます。
睡眠時間とは実際に眠っていた時間のことで、寝ついた時刻から目が覚めた時刻までを指します。途中で目が覚めることがあれば、そのときに起きていた時間を差し引きます。この実際の睡眠時間を2週間平均したものが、あなたの今の平均睡眠時間となります。
寝床の中で眠れずに過ごした時間や、目が覚めてから布団の中でグズグズしていた時間は、人生の無駄と割り切ってください。いきなり無駄な時間をすべて削ることは無理ですから、平均睡眠時間に15分足したものを「目標床上時間」とします。目標床上時間が5時問以下となる場合には、睡眠不足とならないために5時間に設定します。

③起床時刻は、毎日一定にする
普段の生活においては、平日の睡眠負債を週末に取り戻すことは可能です。しかし、睡眠時間制限法を行なっている間は、休日も平日と同じ時刻に起きてください。睡眠と覚醒のリズムを整えることで、体内時計の働きを正常化することができます。
寝つきが悪くて布団の中で無駄な時間を過ごしている人は、今の起床時刻から目標床上時間を逆算して就寝時刻を決めます。
今、寝床についている時刻よりも遅くなるので、本当に眠くなってから布団に入ることができます。不眠がなくて睡眠時間を短縮したい人は、就寝時刻は変えずに、起床時刻を早めます。目が覚めたらすぐに布団から出て、朝の無駄な時間を削りましょう。そして大切な朝の時間を、有効に使ってください。

④朝、起きたらすぐに、その日の睡眠時間を記録する
実際の睡眠時間を調べるのに使った睡眠日誌は、睡眠時間制限法を始めてからも、引き続きつけてください。
眠れずに寝床にいた時間が減っているか、実際の睡眠時間は目標床上時間に近づいてきているか、決めた起床時刻は守られているか、などをチェックします。睡眠日誌は今の睡眠の状態を、一目で見ることができます。うまくいっているときには、うれしくなってやる気が出てきます。うまくいっていなければ、どこを改善できるのかを考えて、それに取り組みましょう。

⑤日中に昼寝や居眠りをしない
昼寝をすると、日中の睡眠負債が減り、心身ともにリフレッシュできます。睡眠時間を短縮するためには欠かせないものですが、睡眠時間制限法を行なっている間はやめておいてください。
日中の睡眠負債を積み上げて、眠気がピークになつたときに寝床につき、すぐ眠りに入る、というのが睡眠時問制限法の考え方だからです。

⑥目標床上時間の90%以上眠れたら、目標床上時間を増やす
5日~1週間を一クールとして、睡眠日誌から実際の睡眠時間を計算します。1クールの平均睡眠時聞が目標床上時間の90% 以上であれば、目標床上時間を15~30分延ばします。
5日~1週間ごとにチェックを続けて、目標がクリアできれば床上時間を延ばすことを繰り返します。
一方、平均睡眠時間が目標床上時間の80% 以下しかなかったら、過去1クールの平均睡眠時閉まで目標床上時間を減らします。
もし目標床上時間が5時間を切るようなら、5時間に設定します。睡眠時間制限法を行なうことで、自分の心身が本当に必要としている睡眠時間を知り、その時間だけグッスリ眠ってください。そうすれば、健康を維持しながら睡眠効率を上げ、さらに「布団・寝床・寝室=リラックス・快眠・幸せ」という、よい意味での条件睡眠が身につきます。そのときあなたは、新たに確保できた活動時間を有効に使って、充実した日をすごせるはずです。