清涼飲料水は砂糖水とは異なる脂肪化の道をたどる

夏になると、どうしても冷たいジュースや飲み物を摂る機会が増えますが、缶ジュースに代表される爽やかで喉ごしがよい清涼飲料水は、とくに夏場など、知らない間に1日に何缶も飲んでしまうことがあります。日本は清涼飲料水の自動販売機が世界一普及している国で、どこへ行っても清涼飲料水の自動販売機を見かけないところはないといっていいでしょう。

しかし、清涼飲料水には大きな落とし穴があります。口当りが爽やかなのでだまされやすいが、実はかなりハイカロリーです。缶ジュースの多くは350グラム入りですが、1本で、大体150キロカロリーのエネルギーがあります。これは白米のご飯を小ぶりの飯茶碗に軽く1杯食べたのと同じエネルギーです。

とくに、夏など暑いときに、水代わりに何缶も飲むと、無視できないほどのエネルギー量になりやすい。この清涼飲料水の中身であるが、果糖の含有率がかなり高く缶に表示してある糖類の内容を見れば分かりますが、砂糖の他に、果糖・ブドウ糖液とか、ブドウ糖・果糖異性化糖という表示があるはずこ

れは、デンプンから酵素を利用してつくった糖類の液が入っていることを示している。酵素化学の発達とともに、デンプンから各種の糖液や、糖類の結晶を取ることが簡単にできるようになりました。

まず、デンプン分解酵素であるアミラーゼを使って、ブドウ糖液がつくられます。これに、さらに異性化酵素といって、ブドウ糖を果糖に変える酵素を作用させると、果糖とブドウ糖が混合した液ができます。これが異性化糖液です。表示にあるブドウ糖・果糖、あるいは、果糖・ブドウ糖という並べ方は、どちらの糖が多いかを示すもので、先に書いてあるものの方が含有量が多くなっています。このようなものが清涼飲料水に使われる理由は、砂糖だけよりも爽やかな甘味が味わえるからです。しかも、原料がデンプンであるから、砂糖を使うよりもコストが安です。しかし、果糖は体内で脂肪に変化しやすいので、肥満につながりやすいことはいうまでもない。食事を制限しているのに太ってしまったという裏には、清涼飲料水の飲みすぎがあるかも知れないと疑ってみるべきである。

加工食品、清涼飲料水、焼く・揚げる調理法など、AGEを大量に含む食品チェックにもあるように清涼飲料水には糖尿病の原因物質「AGE」がたっぷり含まれます。

関連記事