感情をすっきり吐露するだけでも生体の機能が回復するケース
心理学者でロンドン大学名誉教授の博士は人間を4 つのパーソナリティーに分け、さらにストレスの高いグループと低いグループに分け、10年にわたってどのタイプがガンになるかを調べた。

ガン死亡率の高いのはタイプ1 「大事な人とうまくいかなくなったり、仕事に失敗すると絶望感や無気力感を高めていくタイプ」である。

そのタイプ1 でもストレスの高いほうが、より死亡率は高い。
さらに博士は因果関係を証明する研究を行った。タイプ1 の性格を持つ50歳の男女各50人、合計100人を探し出し、その半数に心理療法を30時間施し、13年後のガンによる死亡率を調べた。すると、ガンによる死亡者は25人。
内訳は、心理療法を施したグループが2人、施さなかったグループが23人。その他の原因で亡くなった人は20人。内訳は心理療法グループが5 人、施さなかったグループが15人。生存者は5人。内訳は心理療法グループが43人、施さなかガンに負けない身体鍛錬法つたグループが12人だった。

 この研究によって、はっきりと心理療法でガンを予防できること、また、タイプ1 のパーソナリティーがガンとの因果関係があることを証明した。

タイプ2は、考え方ではタイプ1と同じだが、ダメージを受けた後が異なり、ダメージを与えた相手に対して攻撃的対応をする。タイプ3 は、タイプ1とタイプ2 の両方を持っている。あるときは絶望的、あるときは攻撃的。ガンになりやすいタイプ1は前述したが、逆にガンに限ることなく病気にかかりにくいのはタイプ4 「人格的自律型」。自分の大切な人の自律性を認め、自分自身の自律性も大事にする人である。

タイプ1 の場合、心理療法によってタイプ4に近づけていけば、ガンは予防できる。心理療法では、これまでの人生の出来事に対して自分の思いを語ってもらい、そのうえで、ひとつひとつの考え方に対し別の見方、考え方のあることを話す。

自分を客観視できるようにするのである。それは、ストレスを解消しやすい受け止め方や、ストレスととらない考え方への道でもある。同時に、身体的リラックスを導くために、自律訓練法や呼吸法も導入する。心理療法によって、身体的状況、行動、思考の3 つの観点から、最もリラックスした状態に人間が導かれると、生体の機能が高まってガンを予防。子宮ガン、乳ガン、皮膚ガン、肺ガンのほか、すべての部位のガンを予防できる。

「笑う門には福来る」。笑いの満ちている家庭には幸せがやってくるという意味だが、その笑い、ガン治療にも予防にも大いに関係し、幸せをもたらしてくれる。

7人の闘病者とモンブラン登山を実行してあまりにも有名な、生きがい療法の開発・実践者である柴田病院の 難治疾患研究部の伊丹仁朗医師が「笑いとガン」 をつなぎ合わせた。「私は人が笑っている様子を観察しているうちに、心理面のみならず、生理的な機能にもよい影響を及ぼすのでは?と考え、実験を試みたのです。

20歳から62歳までの男女19 人に『なんばグランド花月』の客席で漫才や喜劇を3時間見て笑ってもらった。その観劇前と後に採血をし、ストレスや免疫能に関係した項目の変化を調べた。すると、ガン細胞を直接攻撃して破壊するリンパ球の一種であるNK (ナチュラル・キラー) 細胞が大いなる活性をみせたのだ。

NK活性が低すぎる人、また、正常値範囲内の人は、3時間の笑いで確実に上昇。笑えばガンに対する抵抗力が増強するのです」加えて、免疫システムのアクセルとブレーキの強さの比率であるヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞の「CD4/8比」は、もともと低すぎる人々も観劇後には正常値範囲に向かった。低いとガンに対する抵抗力が弱く、高すぎるとリウマチなどの自己免疫疾患に関係する免疫異常を起こす可能性がある。

「笑いはガン治療、予防によいだけでなく、自己免疫疾患の治療に有効なのです」事実、日本医科大学の教授は多発性リウマチの患者が落語を聞き、大いに笑った後は免疫指標が正常化に向かい、同時に関節痛などの症状も改善したと報告しているのだ。

笑いとガンの研究は、この後、闘病中のガン患者によっても行われ、まったく同じ結果となった。さらに、こんな研究発表も。6人のボランティアの協力を得て、一人一人個室に入って表情だけの笑顔を2時間続けた。そして、その直前、直後に採血して免疫能を測ると、NK活性については、明らかに有効をみたのである。「表情だけでも笑顔をつくると、免疫能の低い人は確実に上昇するのです。

つまり、免疫力がアップし、それだけでも大いに治療、予防に効果があるのです」(伊丹医師)笑うことで身体の免疫能を正常値範囲に向けられるのだから、何とも安上がり。この笑いを、伊丹医師は定期的に開いているガンや難病で闘病中の人々の学習会に導入している。「自分の話で周囲の人々を笑わせることは、人の役に立ち、生きる手ごたえを感じる機会となります。病気という困難や不安に上手に対処し、建設的な心や生きる意欲を大きくする効果があると考えられます。
カテキンなどの抗ガン作用に振り回されるくらいなら思いっきり笑うことのほうが効果がありそうです。

「笑う門には福来る」「笑いは人の薬」。日常生活で笑うことは健康のためによいとは苦の人たちの目は確かだったわけで、ガン予防のためにも今日からもっと笑いを!!
ガン患者に評判の健康食品

足裏マッサージ「足もみ」

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足裏マッサージの効用を研究・実践したのがスイス人のジョゼフ・オイグスター神父。自らの膝関節リウマチを足裏マッサージで治した体験からこの療法を広め始めた。
現代医学と中国伝統医学を融合し、科学機器を駆使して数多くの臨床実験を積み重ね、足に身体の器官の反射区を定め、トラブル(病気) との関係を実証した。

何よりこの健康法のよさは、「誰でも簡単にでき、副作用がなく安全。そのうえ、効果も早く、しかも自分自身でできること」と、。この健康法を行うと、細胞が活性化し、血液の循環がよくなり、ホルモン・バランスが整って内臓器官の機能が正常に向かう。結果、自然治癒力が高まり、数々のトラブルを解消する。「何よりも、この健康法を行うことで、多くのトラブルの予防に結びつくのです」
つまり、日々の健康維持と増進。予防に効果がある。もちろん、多くのガン予防にも結びつく。

足のもみ方にもきちっとした順序がある。まずは左足の裏からもみ始める。基本ゾーンである腎臓、輸尿管、膜朕、尿道の反射区の順に静かにもみあげる。この後、つま先から足の裏全体をもみ、次に足側面の内、外、甲、膝裏、膝の皿、膝上から太ももまでもみあげる。

そして、基本ゾーンをもう一度静かにもんで終了する。
基本ゾーンの器官を強くすることが最も重要なことと考えているからです」たとえば、家族に胃ガンで亡くなったりした方がいて、胃ガンが気になる方は、より時間をかけて胃、腸、リンパ腫、胸椎の反射区をもみほぐすことになる。
胃の反射区は足の裏の土踏まずにあり、腸の反射区は土踏まずの中央からかかと寄り、また、足の裏をセンターで横に線を引いた辺りからかかとの中央までも腸の反射区。リンパ腺の反射区は足の内外のくるぶしの前あたりと、足の甲の第1祉と第2 址の聞から甲の中央辺りまで。胸椎の反射区は足の内側の土踏まずの骨のすぐ下部分である。もむときは強く深くゆっくりと息を吐きながらもむ。痛くても気持ちがいいくらいの強さが効果を早めてくれる。
そのうえで、以下のことを必ず守ることが大事。 <ul><li>食後1時間以内は避ける。</li><li>生理中、妊娠中は行わない。</li><li>骨の部分を圧迫し過ぎない。</li><li>はじめと終わりは必ず基本ゾーンをもむ。</li><li>終了後は30分以内に約500ccの白湯を飲む。</li><li>足裏から膝上10 センチまで両足を30分くらいもむ。時間のないときは15分前後でもよい。</li></ul>

もう手の施しようがないといわれた人がたくさん来院します。そうした患者さんに、治療の一助として乳酸菌の粉末食品を飲んでもらったところ、症状が改善した例が数多くあります。
2008 (平成20年)年春に来院されたAさん( 仮名・女性)は、当時60歳。肺ガンで別の病院に入院していましたが、もはや助かる見込みはないといわれ、本人も死を覚悟していました。しかし「何か治療を受けたい」という気持ちで、こちらを訪れたのです。来院されたときは、味覚がなく、食欲も落ちていて心身ともに大変弱った状態でした。

そこで、私はAさんに通常の治療を行いながら、乳酸菌の粉末食品を毎日3回、1回1~2袋ずつ飲んでもらうようにしました。すると、Aさんの状態は目に見えてよくなっていきました。食欲が出て、表情も見違えるほど生き生きとしてきたのです。
半年後、さらに免疫力(病気から体を守る力)を強めるために、私は安藤さんに好きなことをやってみるよう提案しました。
人は楽しい時問を過ごすことで、免疫力が一気にアップするのです。Aさんは旅行に行きたいといい、家族で軽井沢旅行を楽しんできました。食事さえできない状態だったのが、旅行を楽しめるほど元気になったのです。最近撮ったAさんのレントゲン写真では、ガンがほぼ消えていて、炎症の跡が広がっているだけです。

現在は、通院しながら乳酸菌の粉末食品を飲んでもらっていますが、元気に人生を楽しむ毎日が続いています。

また、抗がん剤の副作用が軽減した例もあります。Tさん(仮名・女性)は、直腸ガンを発症し、それが肺と肝臓に転移。手術を4回受けましたが完治せず、2007年6月、来院されました。
当時58歳でした。抗ガン剤治療を行うとともに、新型乳酸菌を毎日3回飲んでもらいました。すると、前の病院のときに比べて抗ガン剤の副作用が驚くほど軽くなり、Tさんは大変喜びました。そして、ガンのほうも徐々に改善し、1年ほどたった2008年7月には、ガンが縮小し、中には消失したものもあることがCT ( コンピューター断層撮影) で確認できたのです。もちろん、乳酸菌の粉末食品が誰のガンにも同じように働くわけではありませんが、治療の一助として試してみる価値は大きいと考えています。

乳酸菌が免疫力(体を病気から守る力)を強めるしくみには、腸が大きくかかわっています。だからといって、乳酸菌は大腸ガンだけに働くわけではありません。乳ガンや胃ガンなど、さまざまなガンの治療に乳酸菌を活用しています。
すると、1~2ヶ月で症状が改善する患者さんが多数いらっしゃいます。乳酸菌には、形が棒状のものと球状のもの の2種類があります。市販のヨーグルトに含まれるビフィズス菌などは、球状のものになります。棒状にも優れた働きはありますが、免疫力を強める働きに関しては、棒状の乳酸菌よりも球菌のほうが強力といわれます。
しかも、球菌は棒状の乳酸菌に比べて大きさが約5分の1と小さく、同じ量をとった場合、一度に大量の菌を体内に摂取できるのです。
乳酸菌(EF-621K菌)も、球菌の一種です
乳酸菌は生菌よりも死菌のほうが、より効率よく大量にとることができると述べました。
乳酸菌の粉末食品をとってもらっていますが、これは熱処理して乾燥させた死菌を、粉末状にしたものです。

球菌で、しかも死菌ですから、より大量に摂取することができ、免疫力を強める力も大きいというわけです。この乳酸菌の粉末食品が、どれくらい免疫力を強めるかを調べた実験があります。まず、乳酸菌の粉末食品が、TNFの産出をどの程度増やすのかを加調べました。TN Fは、免疫を担う自H人皿球の一鎌性であるマクロファージ(大食細胞)が作り出すサイトカイン(生理活性物質) です
。この量が多いほど、マクロファージが活発だということになります。2本の試験管にそれぞれマクロファージを入れ、1本には乳酸菌の粉末食品を、もう1本には病院で使っている免疫賦活剤を添加。そして数時問後、それぞれのTNF産出量を比べました。
すると、乳酸菌の粉末食品のTNF産出量は、免疫賦活剤のそれと同程度か、より以上の値を示しました。すなわち、乳酸菌の粉末食品は、ガンの治療薬並みか、それ以上にマクロファージの働きを強めることがわかったのです。また、ネズミを用いた実験でも、乳酸菌の粉末食品にはガンの増大を抑える働きが認められました。中には、乳酸菌の粉末食品によって、ガンゆが治癒に向かった、箋スミもいたそうです。このように、乳酸菌の粉末食品に免疫力を強める働きのあることは、専門家による実験で実証されているのです。

日本人に大腸ガンが急増しています。ここ何年かは特に増加傾向にあります。そうした患者さんに、10前から、手術などの通常の治療に加えて、粉末状の特殊な乳酸菌をすすめています。その結果、ガンが大幅に改善したり、再発や転移を防げたりしている人が、現れるようになりました。

乳酸菌をガン治療の一助に活用する病医院は、全国的に増えつつあります。乳酸菌がガン治療に力を発揮するのは、免疫力(体を病気から守る力)を強める働きがあるからです。
専門家による実験では、免疫力を強める強力な働きのあることが実証されています。現在、ガンだけでなく、さまざまな病気が人間の健康を脅かしています。そうした中で改めて見直さなければならないのは体に本来備わっている免疫の働きです。免疫とは、体内の病原体やガン細胞などを退治して、私たちの体を病気から守ってくれるしくみのです。

そのしくみを担う最も重要な器官が、実は『腸』なのです。腸は食べ物を消化・吸収するだけでなく、無数の免疫細胞によって、病気から体を守ってくれています。
腸を若返らせて活発に働かせることができれば、さまざまな病気を退けることができるのです。腸内には、100兆個以上の腸内細菌が生息しているといわれています。
これらの腸内細菌は、体に有用な働きをする善玉菌と、害をもたらす悪玉菌に大別されます。腸を若返らせるためには、腸内に乳酸菌をはじめとした善玉菌を増やさなければなりません。善玉菌が惑玉菌よりも優勢なら、おなかの調子がよくなるだけでなく、免疫力も強まるのです。そのしくみは、次のとおりです。免疫細胞にはさまざまなものがありますが、最も重要な働きをするのが、ヘルパーT細胞です。
ヘルパーT細胞には、ガンに対抗するTh1と、たんばく質などに対抗するTh2があります。この2つは、どちらか一方が活性化すると、もう一方の働きが抑制されるという問係にあります。
そのため、悪玉菌がたんばく質を分解したときにできる有害物質が増えると、Th2が活性化され、逆にThlの働きが衰えて、ガンに対抗する免疫力が低下します。また、惑玉菌が優勢になって腸内に有害物質が増えると、それに対抗するために、血液中の白血球が活性酸素(酸化力の強い酸素)を大量にまき散らします。こうした有害物質や活性酸素は、血液によって全身に運ばれ、細胞の新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり)を妨げたり、細胞を傷つけたりします。それがガンやアレルギーなど、さまざまな病気を引き起こす原因になるのです。以上のように、腸を活性化して免疫力を強め、ガンをはいレめとするさまざまな病気を退けるには、腸内の最近を
増やすことが重要なのです。

腸内の善玉菌を増やすには、ヨーグルトなど、乳酸菌を多く含む食品を積極的に食べることが肝心です。特にガンの患者さんは、乳酸菌を大量に摂取して、免疫力を飛躍的に強める必要があります。乳酸菌はまた、腸の免疫細胞を直接刺激して免疫力を強めます。これは体内の全免疫細胞のうち、約6割が腸(小腸)に集中しているからです。

乳酸菌の働きは、細胞壁に含まれている成分(多糖類)によって生み出されています。その成分がバイエル板に取り込まれることで、小腸の免疫にかかわる働きを刺激し、免疫力を強めるのです。また、この成分は熟に強いので、乳酸菌が加熱によって死んでもその働きは変わりません。さらに、乳酸菌そのものが腸内の善玉菌のエサになって、善玉菌を増やすと考えられています。乳酸菌を大量にとるには、生きた菌よりも、死菌をとるほうが効率的です。
例えば、市販のヨーグルトの場合、 乳酸菌の生菌が含まれていますが、死菌なら同じ量をとった場合、 さらに大量の乳酸菌がとれるのです。しかも、大量の乳酸菌を生菌でとると、下痢になる場合がありますが、死菌ならその心配はありません。こうした優れた働きが明らかになってきたため、乳酸菌の粉末状の死菌を、ガン治療に活用する病医院が増えているのです。

腸の働きが衰えれば、腸の蠕動運動(内容物を先送りする運動) が鈍くなって停滞腸 になり、便秘になりやすくなります。
すると、腸に腐敗物がたまるようになり、大腸ガンの発病や再発を招く原因になります。
もっとも、便秘が大腸ガンの直接の原因であるかどうかは、実はまだわかっていません。しかし、大腸ガンは、腐敗物質がたまりやすい直腸とS状結腸に多発することから、便秘が大腸ガン発生の一因であることは問違いないでしょう。
つまり、大腸ガンの発病や再発リスク(危険度)を減らすためには、便秘を解消して腸を若返らせることが肝心となります。ただし、便秘薬や下剤などに頼るのはよくありません。
これらの薬を飲むと確かに排便は起こります。しかし、薬の作用によって腸の働きが衰えるため、薬をやめれば、またすぐ便秘になってしまうのです。
そこで、この記事では、腸にたまった腐敗物質を排出し、衰えた腸を若返らせる方法があります。

まず心がけてほしいのが腸を若返らせる食品をとること。おすすめしたいのが、「オリーブ油」「マグネシウム」「食物繊維」の3つです。

オリーブ油には、オレイン酸という脂肪酸が豊富に含まれています。オレイン酸は一般的に、比較的多く(約柑〜30”㍍)摂取した場Aq 腸壁に吸収されにくいため、腸内に多量に残り、便を軟らかくして排便を促すと考えられます。私は、オリーブ油が便秘を改善するする働きについて調査を行いました。
その結果、便秘で下剤が手放せなかった64人中63人が下剤の量を減らすことができました。オリーブ油は、サラダのドレッシングに使ったり、ジュースや納豆、みそ汁に入れたりしてとるといいでしょう。

マグネシウムは、腸内で脱が水分を吸収するのを阻害する働きをします。そのため、便秘の人の硬い便を軟らかくするために、医療現場でも活用されています。
マグネシウムは、にがりや岩塩、コンプ、ホウレンソウ、ヒジキ、納豆などに多く含まれています。食物繊維は、人問の体にある酵素(体内での化学反応を助ける物掌では消化されない成分です。
消化されずに便のかさを増やして、囁掛違動を促す働きがあります。食物就維にl、は、水に溶ける水溶性の食物繊維と水に溶けない不溶性の食物繊維がありますが、腸を若返らせるためには、両者をバランスよくとることが大事です。

不溶性の食物繊維ばかりとると、便が硬くなってしまうからです。不溶性の食物繊維はイモ類や玄米に、水溶性の食物繊維はかんきつ柑橘類やニンジン、タマネギ、キャベツ、ゴボウなどに多く含まれています。

食生活の改善で便を軟らかくしたうえで、ぜひ試してほしいのが、「腸もみ(正式には腸徒手圧迫法という)」です。
これは横になって腸を手のひらで刺激するだけの簡単な便秘解消法で、腸の壌動運動を促し、腸にたまった腐敗物質が排出されやすくなります。腸もみは、大腸内視鏡検査が終わったさい、どうしても腸内にたまった空気が抜けないことがあるため、その解消を目的として考え出されました。大腸内視鏡検査を行うときは、カメラが腸内を通りやすいよゝり大腸に空気を送り込みます。すると、おなかにたまった空気が腸を圧迫して苦しくなることがあります。そこで、腸をマッサージして、たまった空気やガスを抜けやすくするのです。

腸もみを行う時問帯は、朝がおすすめです。朝は腸の煽動運動が最も活発になるからです。朝に時問の取れない人は、夜寝る1~2時開所にやってもかまいません。腸は、過剰にストレスを感じると働きが衰えます。ゆったりとした音楽を聴きながら、リラックスした状態で行うようにしましょう。

腸の若返りには、運動も大事。運動をすれば新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり)が活発になり、腸の働きも促されるからです。1回30分程度のウォーキングを習慣にするといいでしょう。

日本人に多い大腸がん

1981(昭和56)年以降、ガンは日本人の死因のトップを走りつづけています。今や日本人の3人に1人はガンによって亡くなる計算になり、その増加の勢いは衰えを見せません。 また、日本人の半分が「腸ストレス」を抱えている状況です。 ところで、「ガンが増えている」といっても、どの部位のガンも増えているかといえば、そうとはいい切れません。

日本人がかかるガンは昔と様変わりし、減っている部位のガンと増えている部位のガンがあるのです。そして、増えているガンの代表が、大腸ガンです。大腸ガンの患者数は、ここ30年で約5倍に急増し、毎年約9万人が発病しています。厚生労働省の調査によると、ガンの部位別死亡率では、大腸ガンは女性が第1位、男性が第3位で、特に女性の大腸ガン患者の急増が目立ちます。

では、なぜ大腸ガンが増えてきたのでしょうか。それは、現代人の腸の衰えが影響していると考えられています。私たちの腸は、大きく小腸と大腸に分かれています。小腸では、体内に取り込んだ食物の栄養が吸収され、そのあとに大腸で水分などが吸収されて、便になります。 こうした腸の動きは「分節運動」と「蠕動運動」によって行われています。 分節運動とは、腸の特定の部分が収縮して内容物と消化液を混ぜ合わせる運動です。 一方の蠕動運動は、腸の内容物を先送りする遊動です。内容は蠕動運動によって上行結腸、横行結腸、下行結腸と運搬されます。 さらにS状結腸を通過して肛門のすぐ上部にある直腸に運ばれるのです。

内容物が直腸に達すれは、便意をもよおして、便として排出されます。このように、便を排出するためには、蠕動運動が大きな役割を担っています。ところが、現代の日本人には、腸の働きが衰え蠕動運動がスムーズに行われなくなった人が急増しているのです。このように働きの衰えた腸を「停滞腸」といいます。 停滞腸になると、便秘をしやすくなったり、おなかにガスがたまって張ったりしてきます。すると、腸に悪玉菌が増え、アンモニアやアミン、インドール、スカトールといった腐敗臭を出す物質(腐敗物質)を作り出します。これらの腐敗物質は、腸が活発に働いているときなら、便といっしょに体外へ排出されます。

ところが、停滞腸になってしまえば便秘になり、体外へ排出されにくくなります。 その結果、腸が腐敗物質に長期間さらされることになり、大腸ガンの原因になると考えられているのです。さらに、腸にとどまった腐敗物質は、腸壁から吸収されて全身へ運ばれ、頭痛や肩こり・冷え症・口臭・肌荒れなど、多くの体の不調を招くようにもなります。

ではなぜ、腸の働きの衰えた人が増えているのでしょうか。その答えは、現代人の生活習慣にあります。仕事や趣味などに多忙な現代人は、食事やその支度に時間を割くことを、あまりしなくなりました。そうなると、おのずと出来合いの加工食品を多食することになります。

最近では、食生活の欧米化が進み、肉類を多くとるようになった反面、野菜や穀物を食べる量は激減しています。こうした食生活を続ければ、栄養のバランスが偏ります。とりわけ、野菜や穀物に多く含まれる食物繊維が不足しやすくなります。食物繊維には、便のかさを増やしたり、腸の蠕動運動を強く促したりする働きがあり、不足すれば腸の働きが衰えてしまいます。特に女性の場合、 男性に比べて腹筋や横隔膜などのおなかの筋肉が弱いため、より腸の働きが鈍くなり便秘になりやすくなるのです。

ごぼうの「リグニン」が大腸ガンを抑制

私はガンを発症して以来、20年にわたって星野式ゲルソン療法を続けてきました。その星野式の基本ともいえる7種の野菜と果物で作るガン退治ジュースの飲用を、私はガンの発病から現在に至るまで、毎日欠かしたことはありません。
ガンと診断された当初は、ガン退治ジュースを1日1200~1800 c飲んでいました。ガンを克服した今でも、1回300~400ccずつ3回以上飲むのが日課です。
では、ガン退治ジュースの作り方をくわしく桁介しましょう(左舛-の図参照)。ガン退治ジュースの材料は、ニンジンとレモン、リンゴ、ジャガイモ、コマツナ、キャベツ、ピーマンの7 種類が必要です。生の野菜と果物を使うので、できるだけ無農薬や減農薬のものを選び、使う前によく洗いましょう。

基本的には、材料は皮をむかずに使います。例外として、レモンは皮に苦みがあるので、皮をむきます。また、抗ガン作用のある生のジャガイモは、必ず毒性のあるのある芽の部分を取り除きます。
そして、分量どおりを、ジューサーの口に入るように適当な大きさに切って、ジューサーにかけます。ただし、入手した材料が無農薬や減農薬でない場合は、皮を必ずむいてください。
コマツナとキャベツ、ピーマンの3種類については、季節によって種類を変えたり、足したりしてもいいでしょう。例えば、アシタバやオオバ、カブの葉、セロリ、チンゲンサイ、ハクサイ、パプリカ、ブロッコリーの茎などはおすすめです。
できるだけ旬のもので、地元でとれたものを使うのが理想的です。手に入るなら、ハープ(ミントやパセリ、レモンパームなど)も加えると香りがよくなります。ハープは、そのままジューサーに入れると混ぎりにくいので、ほかの野菜に巻いて使うといいでしょう。
ガン退治ジュースの材料に向かないのは、ニラやホウレンソウ、ナスなどアクやにおいがきつい野菜です。ただし、サラダ用のホウレンソウなら問題はありません。モロヘイヤやオクラ、ツルムラサキなど粘りの強い野菜も、ジューサーで混ざりにくいので、避けたほうがいいでしょう。

また、ジューサーに材料を入れる順番もすごく大切です。ニンジンの後に必ずレモンを入れ、青菜などは最後に入れてください。
ニンジンには、青菜などに含まれるビタミンCを破壊する酵素(化学反応を助ける物質)が含まれています。しかし、ニンジンにレモン汁を加えると、その酵素が働かなくなるのです。具体的には、ニンジン→ レモン→ リンゴ→ ジャガイモ→コマツナ→ キャベツ← ピーマンの傾で入れていきます。ミキサーを使うと、材料の固形物も全ていっしょに混ぎってしまうため、ガン退治ジュースを作る場合は、ジューサーの使用をおすすめします。

出来上がったガン退治ジュースは、よくかき混ぜて酸化(酸素と結びつくこと)しないうちに、できるだけ早く飲みましょう。
外出先で飲む場合は水筒に入れ、2~3時問以内に飲んでください。ガンを発症した後に、定期検診でガンの転移や再発が見つからなかった場合いは、断して食事療法をやめてしまう人が少なくありません。しかし、食事療法を中断したことが原図で、ガンを再発した人は多いのです。ガン退治ジュースの飲用をはじめ、食事療法は一生涯かけて続けていくことが何より大切です。

ガン退治にはビタミンが必須

ガンという病気が日本人に増えた原因に、食生活の欧米化があることは、誰にも疑う余地はないでしょう。日本人の食生活は、昭和30年代に野菜や豆類などが中心の食事から、肉類など脂肪の多い欧米型の食事へと急速に変化しました。
それ以降というもの、ガンになる日本人が増えだし、特に乳ガンや大腸ガン、車止蹴ガンといった欧米人に多く見られたガンが、日本人にも増えてきたのです。
しかし、この事実を問くと、みなさんの中には「やはり肉類の食べ過ぎがガンの原因だろう」と考える人が多いのではないでしょうか。
それは問違いではありませんが、もう1つ、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、ガンという病気は、実は栄養失調も原図になっているのです。

この飽食の現代に栄養失調などあるわけがないと思われるかもしれませんが、ここでいう栄養とは、ビタミンやミネラル(無機栄養素)、食物繊維、ポリフェノール(植物の色素成分) などのこと。これらの栄養がガンの予防や治療に役立つことは、世界じゅうの研究でわかっています。
また、体内の細胞を傷つけてガン化させる活性酸素(酸化力の強い酸素)を除去する働きもあります。つまり、ビタミンやミネラルなどの撚恥量の不足が、ガンを招く一因とも考えられるのです。日本人が苦からよく食べてきた食事には、緑黄色野菜や根菜・豆類が食材として使われ、これらの食材にはビタミンやミネラルなどの栄養が豊富に含まれています。

しかし、食事が欧米化するにつれて野菜を食べる量が減り、ビタミンやミネラルの摂取量が不足することで、ガンが増えてきたとも考えられるわけです。逆をいえば、ビタミンやミネラルを積極的に補うようにすればガンは防げるし、すでにガンにかかっている人でも十分に対抗することができるはずです。

ビタミンやミネラルの豊富な野菜や果物を、ガンの治療に活用している食事療法があります。それは、ドイツ人医師が考案した「ゲルソン療法」です。欧米では、ゲルソン療法はとても有名なガンの治療法です。このゲルソン療法によって実際にガンを克服した人が、欧米などでは何千人もいるといわれています。
博士は、ガンを全身の病気ととらえ、ガンになる根本原図を栄養障害と代謝障害(代謝とは体内で行われる化学反応)と考えました。前に述べたように、現代人の多くは、動物性たんばく貿や脂肪を多くとり、ビタミンやミネラルをとる量が不足しています。つまり、栄養のとり方が偏った食生活を、しているわけで、これが栄養障害です。
また、私たちが呼吸をするのも、体を動かすのも、食べた物を消化吸収するのも、代謝がかかわっています。

代謝の機能が衰えれば、免疫力(病気から体を守る力)や自然ゆ治癒力(健康な状態を取り戻そうとする体の働き)も低下し、ガンにつけねらわれることになります。この代謝の機能に必要なのが、酵素(体内の化学反応を助ける物質)と、酵素の働きを助けるビタミンやミネラルです。したがって、ゲルソン療法では、次のような食事の原則が決められています。<ul><li>食事の中心は生の野菜と果物、精白していない穀類。</li><li>野菜ジュースを1 回200~300ccずつ、1 日に13回飲む。</li><li>たんばく質は植物性のものでとり、ガンの原因になる動物性たんぱく質はとらない(例外は、低脂肪チーズや低脂肪ヨーグルトのみ)。ガンを増殖させる塩分や脂肪はとらない。</li><li>アルコールやカフェイン、タバコ、滞製された砂糖、人工添加物の禁止。</li></ul>

そのほか、肝臓の解毒を促すためのコーヒー浣腸と、甲状腺ホルモンの働きを向上させるヨード剤や、細胞内でのナトリウムとカリウムのバランスを整えるカリウム剤の摂取なども、必要とされています。
そして、ガンを治し、再発や転移を防ぐためには、こうした厳格な食事療法を最低でも2~3年は続けるべきとしています。
しかし、ゲルソン療法は、食べてはいけない食品の区別をはじめ、厳格な制約があります。
最初は、制約が厳しすぎて、一般には長続きしない場合が多いのです。そこで私は、ゲルソン療法を簡略化し、家庭で実践しやすい形に変えたものなども登場しています。