水道水の有害物質除去は家庭の問題

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流産率9.5%と15.7%という数字の違いをどのように考えるのかは、それぞれの判断になります。それが本当にトリハロメタン類による上昇であるならば問題は必ずしも流産だけでなく、催奇形性や発ガン性、あるいはさまざまな症状の悪化というような影響も否定できません。

できるだけきれいな水を選ぶ | 生活防衛マニュアルと環境ホルモンについて考えるによれば

塩素の問題としては、塩素の危険性と発ガン物質のトリハロメタンです。トリハロメタンは、塩素と原水中の有機物のフミン質とが反応してできる有機塩素化合物。クロロホルム、プロモジクロメタンなどを総称してトリハロメタンと呼んでいますが、そのほかに遺伝子に突然変異を起こす物質のあるものも含まれています。 トリハロメタンはろ過しても取り除くことが不可能で水道水にも微量に含まれています。水道水は発ガン物質が入っているものを毎日飲んでいることになります。 トリハロメタンが恐ろしいのは、ガンを誘発する以外に人間の体の脂肪に溶けやすいことです。妊娠している女性であれば、胎盤を通してお腹の中にいる赤ちゃんにトリハロメタンが蓄積されてしまうのです。

したがって「恐ろしい」と感じる人もいるでしょう。一方、トリハロメタンによるガンの危険性は現代社会のさまざまな危険性、たとえば交通事故の危険性に比べれば小さいものですから、それを考えれば目をつぶっても差し支えないと判断することもできるかもしれません。しかし、水や空気といった生命の基本を司る重要な物質が「必ずしも100%安全でない」ということには、交通事故や航空機事故による偶発的な1回の危険性の確率とは別の問題があるはずです。

そのような水や空気を継続してとり続けることによって、人間の体が「目に見えない着実な変化」を受けてしまうことは大いにありうることです。 「ガンになってしまった」とカウントされることがなくても、「トリハロメタンのせい」とは特定できないレベルで、水道水のトリハロメタンが非常に多くの人々に悪影響を及ぼしていることは充分に考えられます。

頭痛、冷え症、肩こり、イライラ、不眠、便秘など...現代人にはさまざまな症状がつきまとっています。またアトピー性皮膚炎、ぜんそく、花粉症など、おそろしいほどの勢いでアレルギー性疾患が急増しています。 そうした原因を特定できない現代病は、個々の毎日同じように続けられる生活習慣によって引き起こされていると言われるのです。そうした状況のなかで、どんどん悪なっていく水や空気を少しでも改善しよぅと考えることは、家族や自分の健康管理に必ずなんらかのプラスになるはずです。

蛇口から出てくる水道水を飲んでガンになる確率は交通事故で死ぬ確率より断然低いからといって、そのまま水道水を飲む現代人はもはや少数派でしょう。れほど水や空気という基本的なものの質が、私たちの日常的な健康を左右しているということが、多くの人々にとって体で実感されているのだと思われます。

沸騰させるとよけいに危険物質が増えるの

最近は生活習慣のなかに現代病の問題点があるということを理解して、その人なりに生活の改善を考える人がふえてきました。 タバコを吸わない人がふえたのも、そんなトレンドの一側面といえるでしょう。禁煙外来もずいぶんあちこちの病院で実施されています。

水道水が決して安全ではないということも、すでに日本では常識となりつつあります。都会の人はマンションの水を飲まない人も増えています。水道水に含まれるトリハロメタンが危ないという知識と、実際にひと口飲んだときのまずさがあいまって、「これはたしかに体に悪そうだ」という実感のこもった常識に定着しているのです。

糖尿病、アレルギー性疾患、ガンなど、病院で簡単には完治しない病気がふえている現在、人々が最先端の正しい健康情報を知り、自分の生活で実践することは、これからもますます重要になっていきます。なぜなら、生活習慣の改善による予防こそ、現代病の最大の武器となるからです。

ただし、常識のなかには時にウソがあったり、あるいは間違って伝えられてひとり歩きしてしまうものもあります。 テレビのスイッチを押せば健康情報が伝えられるような時代では、そうした常識の落とし穴に注意しなければならないことが多々あります。ネットによる情報社会は、誰かの思惑の中で情報が操作されてしまっているケースもあります。

「水道水のトリハロメタンは沸騰させれば消えるので、沸かしたものを冷やして使えばまったく問題ない」という知恵は、トリハロメタンの危険性とともによく知られているはずです。 しかし、それを信じて水道水を沸騰させて活用している人のなかには、かえってトリハロメタンをふやして飲んでいるケースもあることをご存じでしょうか。

塩素と有機物が反応してできるトリハロメタンは、たしかに沸騰させれば塩素とともに空気中に蒸発してしまいます。 しかし、そのためには、数分間は沸騰させつづけなければなりません。しかし「沸騰させればOK」と覚えている人の多くは、沸騰したとたん火を止めてしまいます。

これではかえってトリハロメタンがふえている危険が高いのです。特に、沸騰した湯気で笛の鳴る方式のヤカンだと、うるさいので沸騰直前で火を止めてしまい、最もトリハロメタン値が高いところで利用するということになりかねません。 トリハロメタンは塩素と水中の有機物が反応してできる物質ですが、その反応は水の温度が上がるほど速くなります。

このため、沸騰したての水道水は、蛇口から出てきたときよりさらに多くのトリハロメタンを含んでしまうことになります。沸騰させた水道水はカルキ臭は消えるとしても、無色透明で無味無臭のトリハロメタンの濃度はかえって上がっている可能性があるのです。

体に取り入れる水をすべて10分間も沸騰させなければいけないのは大変かもしれませんが、もしトリハロメタンを少なくするために沸騰させるというのであればどうしても必要なことです。沸騰してすぐでは、かえって逆効果になるということは覚えておかなければなりません。

高度浄水処理

水道水のトリハロメタンを消すには、活性炭を通すという方法も有効です。備長炭を入れておくとおいしい水になるのは、備長炭の内部にびっしりと開いている超微細孔が塩素やトリハロメタンや残留農薬などを分解・吸着してくれるからです。 良質の備長炭があれば、一昼夜水道水につけておくだけで家庭でも簡単においしい水をつくることができます。

ただし、毎日の生活のなかで料理や飲料として使う水は意外に膨大な量にのぼるので、すべてを備長炭で無毒化して使うには浄化専用のタンクやボトルが必要になります。 また、決して安いとは言えない備長炭を適度に交換することも必要になりますから、もちろんそれなりのコストもかかってしまいます。

いちばん簡単なのは品質の良い浄水器を付けることですが、これもある程度のコストはかかります。 最近は数千円くらいの簡易浄水器も多く出回っていますが、濾過機能がすぐに低下してしまい、有害物質が除去できないばかりか、かえって微生物に汚染された水にして飲んでいた、というような詰もあとを絶ちません。

浄水器をとりつけるなら、カートリッジの寿命の長い、信頼できるものを選ぶことが必要になります。 最近、特に人気なのは、ピッチャー型浄水器です。 現在の水道水は、汚染されつづける水源から最低限公共的に安全な状態に浄水したものが供給されているわけですが、実際にはいくら飲んでも安全というようなものではありません。

10分ほど沸騰させる、活性炭を通す、あるいは浄水器を使うなど、その先に必要な処理があるということは事実なのです。しかし、これからは変わっていく可能性もないことはありません。 急速濾過方式によってできる、まずくて安全とはいえない水道水を、さらに高度処理してから供給するような取り組みが実際に行われているのです。

高度処理とは、オゾン処理・生物処理・活性炭処理などによって水の臭みや化学物質を除去するもので、これを行ってから供給される水道水は非常においしくなります。 かつて東京の金町浄水場は「水がまずい」という苦情が殺到していましたが、この高度処理が行われるようになってからは非常においしく安全な水になりました。悪評高い琵琶湖を水源とする大阪府宮水道局でも、同じような高度浄水処理が行われています。ただこのような水道水の高度処理はコストがかかるので、これを公共的な水供給という水道の浄水にすべて採用するかどうかは、なかなか難しい問題があります。水道料金が跳ね上がるからです。

いくら豊かな時代になったとはいっても、水道水がミネラルウォーターと同じくらの値段になってしまうのは大きな問題もでてきます。 それでも、いまテレビ放送でお金を払って番組を供給してもらうような有料テレビ方式が出てきたように、将来は水道水も望む人がお金を払って安全でおいしい水を供給してもらうように選択できる時代がくるかもしれません。

水道事業が民営化されているイギリスヤフランスでは、塩素をまったく使わないオゾン処理による浄水化が長い歴史を持ち、広く行われています。そして、個々に契約した家庭に供給しているのです。 塩素処理に比べ、オゾン処理の方が有害物の生成量がはるかに少ないのです。塩素で水道水を消毒する方法はアメリカからきたもので、ヨーロッパではオゾンを使った方法が多く採用されていますし、アメリカでもオゾンの利用が増加しています。

今後、我が国でも人体や環境に村する塩素の有害性の認識がさらに高まってくれば、塩素消毒からオゾン消毒にとって代わることになるでしょうが、まだまだその見通しはたっていないようです。日本やアメリカでは、その前に家庭用の性能の良い浄水器が普及しっつあり、新築マンションなどでは最初から浄水システムが建築物に備えられていることも珍しくなくなりました。蛇口から出たあとの処理は個々の家庭に任せるしかない日本の状況では、浄水器や活水器の品質的な向上と普及によるコストダウンの連鎖反応は必然的な傾向だったと言えるでしょう。

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