冷えているか冷えていないかは下腹でわかる

体が冷えると、免疫力(病気から体を守る力)が低下し、ガン細胞が増殖しやすくなります。特に女性は、体に筋肉が少なく、脂肪が多いため、男性に比べて体が冷えやすいといえます
。筋肉は、発熱の4潮を受け持つ体温製造器官であり、脂肪は、いったん冷えると温まりにくいからです。暑い夏でも、体が冷えている人は意外と多いもの。「手足が冷たい」「背すじや腰に寒けを感じる」といった症状があれば、体が冷えている証拠です。しかし、こうした冷えの自覚症状が現れないことも、少なくありません。前の記事で述べたように、体が冷えているかどうかは、午前川時に体温を測ればわかります。このとき36・5度C以下であれば、体が冷えていると考えてください。とはいえ、職場や家庭で、午前10時に体温を測るのは難しいという人も多いことでしょう。その場合は、朝起きたときに、手のひらで自分のおなかを触ってみましょう。おなか全体がひんやりと冷たかったり、ヘソの上側に比べて下腹( ヘソの下側) が冷たくなっていたりする人は、体が冷えていると考えられます。実は、おなかはもともと、体の中でも特に冷えやすく、体の冷えが現れやすい場所といえるのです。

おなかは、下半身を巡った血液が再び心臓に戻っていく通り道に当たります。つまり、下半身で冷やされた血液によって、おなかは常に冷やされることになるのです。さらに、おなかには便や尿が絶えず停滞しています。
便や尿が排泄されるときにも腸や勝胱から体温が奪われ、おなかが冷やされます。そのため、おなかには体の冷えが現れやすいのです。

おなかが冷えると、腸管(小腸)の働きも衰えます。腸管には、免疫力を担うリンパ球の7割集まっています。免疫力の中枢ともいえる腸管が衰えれば、当然、免疫力も低下し、ガンなどの病気が発生・再発しやすくなります。病気を退けてくれる免疫力を高めるには、おなかの冷えを取り除く必要があります。
おなかを冷やさない工夫や、温める方法はいろいろありますが、私がおすすめするのはカイロです佃市販の使い捨てカイロを下ま腹に限るだけで、効果はてきめん。腰の後ろ側にもカイロを貼れば、おなかや腰がポカポカと温まって、その熱が下半身から全身へと広がっていきます。
実際、体を温める温熱療法は、病院で行われるガンの治療にも取り入れられているのです。ただし、カイロを直接肌に当てつづけると、低温やけどを起こすおそれがあります。下着の上から当てたり、腹巻きの内側に入れたりして使うといいでしょう。

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