飲み合わせに注意する

薬のパッケージ、あなたはそこに書いてあることに、いつも目を通しているでしょうか? われわれが注目するのは、だいたい「効能効果」と「用法用量」くらい、せいぜい読んで、「使用上の注意」までぐらい。

だがもうひとつ、薬のパッケージで見落としてはならないところがある。それは「成分」の欄です。なぜなら、薬に含まれている「成分」は、ある条件がそろうと、副作用を引き起こしたり、ひどいときには死を招くものなのです。

その条件とは... ... 。たとえば「インドメタシン」という成分。これは市販の解熱剤などによく含まれています。

これを、あやまって大量に飲みすぎると、めまい、頭痛、幻覚があらわれ、意識がもうろうとしてくrことがあります。

そのほかにも頭痛、胃出血、じんましん、気管支ぜんそくのような症状があらわれるケースもあります。

また、「薬の飲み過ぎは気をつけているから平気」という人も、そう簡単に安心はできません。薬には、「飲み合わせ」という危険性もあるのです。先ほどの「インドメタシン」は、脳血栓や心筋梗塞の治療、予防に使われる「ワルファリン」という薬と併用すると、出血が起こりやすくなるから要注意です。

両方とも血液を固まりにくくする作用があるので、いっぺんに服用すると、さらにそれが強化されてしまうのです。もしこんなときにケガでもしたら...大変です。

こうした薬の「飲み合わせ」にまでふだんから気を配っている人はそうはいないはずです。しかも、この「インドメタシン」はほんの一例、気をつけなければいけません「飲み合わせ」はほかにもまだたくさんあるのだ。

さらに「飲み合わせ」の危険性は飲み薬に限ったことではないのです。「インドメタシン」は、筋肉の炎症を抑える塗り薬にも含まれているのです。

もしこのとき「アスピリン」の入った解熱鎮痛剤を飲んでいたら、胃を荒らして胃潰瘍をつくることもあるのです。

「飲み薬と塗り薬は全然入る場所が違うのに... ... 」と思ったら大まちがいです。ただ皮膚を通すか、胃の粘膜を通すかだけの違いで、薬が体に吸収されたときの作用はまったく変わりません。

だから、一歩あやまると非常に怖いのです。とにかく、薬の「飲み合わせ」は、たがいの効果を相殺したり、作用が強力になり過ぎて、かえって病状やほかの箇所を悪化させるなど、いいことはないのです。

特にお医者さんから薬を処方してもらっているときは、市販の薬は控えよう。もしくは、市販薬を使う前にお医者さんに相談しよう。たとえそれが塗り薬まや賂り薬であっても同じことです。あくまでも同じ自分の体に作用する薬だということを忘れてはいけません。