シミ、ソパカスの原因は皮膚のいちばん下の基底層にはメラノサイトという色素細胞があります。紫外線を浴びると、メラノサイトのチロシナーゼ酵素が活性化して、アミノ酸の一種チロシンからメラニン色素がつくられます。普通は皮膚の新陳代謝とともに表面に押し上げられ、アカとなってはがれ落ちますが、この代謝がスムーズに行なわれなかったり、紫外線の量が多かったりすると、皮膚の基底層周辺に沈着してシミやソバカスの原因となって残ります。増えたメラニンは、有害な紫外線を吸収することによって、炎症や皮膚ガンを防ぐ作用があります。一年中でいちばん紫外線が強いのは真夏の7、8 月より、夏のはじめの5 、6月ごろ。梅雨の合間の晴れた日はとくに要注意です。また、カンカン照りの日ばかりでなく、くもりの日にも紫外線は届いているので安心はできません。シミの原因になる紫外線のA波、B 波からお肌を守る目的でつくられたUV(紫外線)カットの化粧品がいろいろあるので、上手に使いましょう。シミやソバカスの形成には、ストレスも関係しているといわれています。ストレスが加わると、自律神経のバランスが崩れ、これがシミ、ソバカスを増やす原因にもなるからです。また、ホルモンのアンバランスによっても、メラニン色素の増加がおこります。とくに排卵後に分泌量が増加するプロゲステロン(黄体ホルモン) はメラノサイトを刺激してメラニン色素を増やすといわれています。メラニン色素を無色化して肌を白くする作用があるのがビタミンCです。血液中のビタミンC がつねに飽和状態ならメラニン色素を還元し、いわばシミぬきすることができます。これがビタミンC が「美容ビタミン」と呼ばれている所以です。ビタミンC が多いものは、ブロッコリーやほうれん草などの野菜や柿、いちごなどの果物、そしていも類などです。ビタミンC をシミの治療に使う場合は、1000~2000mgが必要です。これは、とても食品からとれる量ではありません。この場合は、食品からとるほか、ビタミンC の錠剤を組み合わせて利用するとよいでしょう。このとき、ビタミンC が徐々に溶けていくタイムリリースタイプのビタミンC なら理想的です。ビタミンC は水に溶けやすく、調理すると、流出してしまいます。そこで、効率よくとるにはエ夫が必要です。とりあえず、果物は丸かじりがいちばんです。皮をむいたり、ジュースにするときは、なるべく時間をおかずに食べるよ,つにしましょう。ほうれん草などの葉物をゆでるときは、一度にサッとゆであがるように、たっぶりのお湯で少しずつ、シャプシャブスタイルでゆでます。そのほか、電子レンジを利用するなど、調理時間を少なくして損失をなるべく少なくしましょう。→がん予防、治療にも大きな期待が寄せられている「ビタミンC」
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