少し冷ましたお湯でコーヒーを入れる
私たちにとって身近な飲み物の中には、インスリンの働きをよくするものがあります。その代表は、コーヒーです。コーヒーが糖尿病の発症を防ぐことは、世界各国の研究で実証されています。
米国のハーバード大学では、男女12万人を対象として、18年問にわたり健康状態と食生活の問係を調査しました。その結果、1日にコーヒーを一定量以上飲む人は、全く飲まない人に比べて、糖尿病になる確率が女性で30% 、男性で50%少ないと判明しています。
日本でも、糖尿病と診断されていない男女を対象にした調査があります。コーヒーを飲む回数が週1回未満の場合、 女性では6.9% 、男性では19% が糖尿病になりました。しかし、過に5回以上コーヒーを飲む人の場合、女性では3.6% 、男性では9 .7% の人しか糖尿病にならなかったそうです。
週に5回といえば、ほぼ毎日飲むペースと考えていいでしょう。そのぐらいの頻度でコーヒーを飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、糖尿病になる確率がほぼ半減するとわかったのです。これは、コーヒーにインスリンの働きをよくする作用があるためと考えられます。食事をすると、誰でも一時的に血糖値が上がりますが、その後はインスリンの働きによって元に戻ります。
しかし、食べすぎなどによって血糖値が急激に上がることをくり返すと、インスリンが働きにくくなるのです。運動不足や太りぎみの人にも、同じことが起こります。実は、コーヒーの香りや苦みのもとであるクロロゲン酸という成分に、インスリンを活性化させて、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあると考えられているのです。
そのため、インスリンを括38性化させる目的でコーヒーを飲むなら、インスタン汁コーヒーによく使われる浅静り豆を選ぶといいでしょう。クロロゲン酸は熱に弱く、モカやエスプレッソ用の豆など、高温で併蹴したものでは、かなり失われてしまうからです。
コーヒーを入れるときのお湯も、沸騰した直後ではなく即度Cぐらいに冷ましたものを使うと、クロロゲン酸の損失を抑えられます。砂糖は入れず、ブラックか牛乳入りのコーヒーを飲んでください。糖を効率よく消費することを考えると、コーヒーを飲む時問帝は食後が適しています。
1日に2〜3杯飲むのが目安です。最近は、生コーヒー豆のエキスを加えることで、クロロゲン酸の量を格段に増やした新型コーヒーも市販されるようになりました。バランスの取れた食事や適度な運動と併せて、血糖値減らしの一助に役立ててみてはいかがでしょうか?
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