腸の働きが衰えれば、腸の蠕動運動(内容物を先送りする運動) が鈍くなって停滞腸 になり、便秘になりやすくなります。
すると、腸に腐敗物がたまるようになり、大腸ガンの発病や再発を招く原因になります。
もっとも、便秘が大腸ガンの直接の原因であるかどうかは、実はまだわかっていません。しかし、大腸ガンは、腐敗物質がたまりやすい直腸とS状結腸に多発することから、便秘が大腸ガン発生の一因であることは問違いないでしょう。
つまり、大腸ガンの発病や再発リスク(危険度)を減らすためには、便秘を解消して腸を若返らせることが肝心となります。ただし、便秘薬や下剤などに頼るのはよくありません。
これらの薬を飲むと確かに排便は起こります。しかし、薬の作用によって腸の働きが衰えるため、薬をやめれば、またすぐ便秘になってしまうのです。
そこで、この記事では、腸にたまった腐敗物質を排出し、衰えた腸を若返らせる方法があります。
まず心がけてほしいのが腸を若返らせる食品をとること。おすすめしたいのが、「オリーブ油」「マグネシウム」「食物繊維」の3つです。
オリーブ油には、オレイン酸という脂肪酸が豊富に含まれています。オレイン酸は一般的に、比較的多く(約柑〜30”㍍)摂取した場Aq 腸壁に吸収されにくいため、腸内に多量に残り、便を軟らかくして排便を促すと考えられます。私は、オリーブ油が便秘を改善するする働きについて調査を行いました。
その結果、便秘で下剤が手放せなかった64人中63人が下剤の量を減らすことができました。オリーブ油は、サラダのドレッシングに使ったり、ジュースや納豆、みそ汁に入れたりしてとるといいでしょう。
マグネシウムは、腸内で脱が水分を吸収するのを阻害する働きをします。そのため、便秘の人の硬い便を軟らかくするために、医療現場でも活用されています。
マグネシウムは、にがりや岩塩、コンプ、ホウレンソウ、ヒジキ、納豆などに多く含まれています。食物繊維は、人問の体にある酵素(体内での化学反応を助ける物掌では消化されない成分です。
消化されずに便のかさを増やして、囁掛違動を促す働きがあります。食物就維にl、は、水に溶ける水溶性の食物繊維と水に溶けない不溶性の食物繊維がありますが、腸を若返らせるためには、両者をバランスよくとることが大事です。
不溶性の食物繊維ばかりとると、便が硬くなってしまうからです。不溶性の食物繊維はイモ類や玄米に、水溶性の食物繊維はかんきつ柑橘類やニンジン、タマネギ、キャベツ、ゴボウなどに多く含まれています。
食生活の改善で便を軟らかくしたうえで、ぜひ試してほしいのが、「腸もみ(正式には腸徒手圧迫法という)」です。
これは横になって腸を手のひらで刺激するだけの簡単な便秘解消法で、腸の壌動運動を促し、腸にたまった腐敗物質が排出されやすくなります。腸もみは、大腸内視鏡検査が終わったさい、どうしても腸内にたまった空気が抜けないことがあるため、その解消を目的として考え出されました。大腸内視鏡検査を行うときは、カメラが腸内を通りやすいよゝり大腸に空気を送り込みます。すると、おなかにたまった空気が腸を圧迫して苦しくなることがあります。そこで、腸をマッサージして、たまった空気やガスを抜けやすくするのです。
腸もみを行う時問帯は、朝がおすすめです。朝は腸の煽動運動が最も活発になるからです。朝に時問の取れない人は、夜寝る1~2時開所にやってもかまいません。腸は、過剰にストレスを感じると働きが衰えます。ゆったりとした音楽を聴きながら、リラックスした状態で行うようにしましょう。
腸の若返りには、運動も大事。運動をすれば新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり)が活発になり、腸の働きも促されるからです。1回30分程度のウォーキングを習慣にするといいでしょう。
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