大笑いするとガン細胞を破壊するNK細胞が活発になる

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「笑う門には福来る」。笑いの満ちている家庭には幸せがやってくるという意味だが、その笑い、ガン治療にも予防にも大いに関係し、幸せをもたらしてくれる。

7人の闘病者とモンブラン登山を実行してあまりにも有名な、生きがい療法の開発・実践者である柴田病院の 難治疾患研究部の伊丹仁朗医師が「笑いとガン」 をつなぎ合わせた。「私は人が笑っている様子を観察しているうちに、心理面のみならず、生理的な機能にもよい影響を及ぼすのでは?と考え、実験を試みたのです。

20歳から62歳までの男女19 人に『なんばグランド花月』の客席で漫才や喜劇を3時間見て笑ってもらった。その観劇前と後に採血をし、ストレスや免疫能に関係した項目の変化を調べた。すると、ガン細胞を直接攻撃して破壊するリンパ球の一種であるNK (ナチュラル・キラー) 細胞が大いなる活性をみせたのだ。

NK活性が低すぎる人、また、正常値範囲内の人は、3時間の笑いで確実に上昇。笑えばガンに対する抵抗力が増強するのです」加えて、免疫システムのアクセルとブレーキの強さの比率であるヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞の「CD4/8比」は、もともと低すぎる人々も観劇後には正常値範囲に向かった。低いとガンに対する抵抗力が弱く、高すぎるとリウマチなどの自己免疫疾患に関係する免疫異常を起こす可能性がある。

「笑いはガン治療、予防によいだけでなく、自己免疫疾患の治療に有効なのです」事実、日本医科大学の教授は多発性リウマチの患者が落語を聞き、大いに笑った後は免疫指標が正常化に向かい、同時に関節痛などの症状も改善したと報告しているのだ。

笑いとガンの研究は、この後、闘病中のガン患者によっても行われ、まったく同じ結果となった。さらに、こんな研究発表も。6人のボランティアの協力を得て、一人一人個室に入って表情だけの笑顔を2時間続けた。そして、その直前、直後に採血して免疫能を測ると、NK活性については、明らかに有効をみたのである。「表情だけでも笑顔をつくると、免疫能の低い人は確実に上昇するのです。

つまり、免疫力がアップし、それだけでも大いに治療、予防に効果があるのです」(伊丹医師)笑うことで身体の免疫能を正常値範囲に向けられるのだから、何とも安上がり。この笑いを、伊丹医師は定期的に開いているガンや難病で闘病中の人々の学習会に導入している。「自分の話で周囲の人々を笑わせることは、人の役に立ち、生きる手ごたえを感じる機会となります。病気という困難や不安に上手に対処し、建設的な心や生きる意欲を大きくする効果があると考えられます。
カテキンなどの抗ガン作用に振り回されるくらいなら思いっきり笑うことのほうが効果がありそうです。

「笑う門には福来る」「笑いは人の薬」。日常生活で笑うことは健康のためによいとは苦の人たちの目は確かだったわけで、ガン予防のためにも今日からもっと笑いを!!
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