ダイエットはご飯を抜くから失敗する

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このような考え方に対して、「たしかに、米は精白されるほど栄養素は少なくなる。しかし、それらは副食で十分に補えるものだ」といった考え方を主張する人たちもいます。

つまり、白米で不足した栄養素は、副食で十分に補えるというわけです。このような考え方が、「少しのご飯に栄養豊かな副食を食べよう」、あるいは「ご飯は残しても、副食はきちんと食べよう」といった非常識を生み出し、米離れを助長することになっています。

ここでは、このような考え方がいかに間違ったものであるか、具体的な数字を挙げながら説明しましょう。

1日に3杯のご飯を食べるとします。およそ400グラムになります。このときの白米と玄米の栄養素を比較したものが、次のとおりです

それらの中から、ビタミンB1を見ると、玄米は0.64ミリグラム、白米は0.08ミリグラムになっています。
つまり、1日に0.26ミリグラムの差が出ることになります。もし、この0.56ミリグラムを副食で補おうとすれば、具体的に計算してみると、生卵なら933グラム、牛乳なら1400グラム、キャベツなら1400グラム、リンゴなら2800グラムも必要になります。

ビタミンB1を補うだけでも、これだけの副食が必要になってくるのです。その他の ビタミンやミネラル、脂質などすべての栄養素を副食で補おうとすれば莫大な量になってしまいます。

実際、白米を常食としている人の場合、「不足した栄養素を補う」かのように副食を大量に食べることになり、大食になっていることが多いようです。

そのことが肥満の根本的問題でもあります。ファッションモデルやボクシング選手に玄米を食べている人が多いのも、安全に、しかも体力を落とさずに減量することができるからなのです。

いや、減量というよりも、主食から微量栄養素をきちんととることによって、むだな副食が自然に減ってくるといったほうが正解かもしれません。しかも、この表にある成分は、あくまで食品成分表に出ているものだけです。精白することによって失われている栄養素はもっともっとあるはずなのです。

玄米食にすれば副食はそれほどいらないのです。海苔とごま、梅干し程度で十分です。
ご飯&味噌汁で原点回帰

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