月に一度、生理がくるということは、毎月1回は、からだの中にたまった老廃物、過剰な塩分・糖分・脂などのゴミやエネルギーを、血液と一緒に捨てられるということです。それなのに、「生理がうれしい」とか、「生理があってからだがすっきりした」なんて話はあまり聞きません。
それどころか、女性の多くは生理が重かったり、生理痛でつらかったり、不快な症状に毎回悩まされている。僕の治療院にも生理痛に悩まされて来る人は多いけど、生理痛の大きな原因のひとつは食べすぎです。そういうふうにいう人に、生理痛が特にひどかったときの2週間くらい前の食生活を振り返ってもらうと、普段より明らかに食べすぎていた、なんてケースがほとんどです。
生理をみれば、からだがわかる!
生理は子宮の内膜を捨てて新しくするだけでなく、先に書いたように、余分な血液やからだの中にたまったゴミを捨てる働きがあります。でも、生理の前や生理中に食べすぎて栄養過多状態になると、その余分なエネルギーをどうにか処理して、からだ全体のバランスを保とうとします。
この余分なエネルギーが皮下脂肪となって蓄えられれば太るし、一度によりたくさんのエネルギーを外に捨てようとする場合は、血液が濃く多くなるので生理痛などが起こります。たくさん食べても太らないという人は、後者の場合が多い。この「血液が濃くなる」ってことは、血がドロドロになるということです。
そうすると、からだの中を血が流れにくくなります。
生理のはじまりから排卵にかけて骨盤は閉まっていくのですが、からだは排泄物を押し出そうとしているのに、血液が濃かったり多かったりすると、それをなかなか外へ出せなくなる。また、余計にエネルギーを消費しなきやいけないから、血の量も多くなるし、1回の生理期間も長くなりがちです。単純に考えても、サラサラの血液だとゴミも捨てやすいけど、ドロッとした血液だとなかなか捨てにくいのはわかると思います。
生理痛というのは、出にくくなっているものを「出す」ときの痛みなんです。便秘が続いたときに、便がたまっているのになかなか出なくてお腹が痛くなるけど、あれと同じようなもの。だから、生理という月イチのからだのそうじがきちんと行き届いているかどうかは、そのときの血液の色や量や痛みによって判断できるのです。
たとえば色が濃く、ドロッとしていて、レバー状のかたまりが出てしまっていたりしたら、それは栄養過多の可能性アリです。からだは相当詰まっているはず。逆に、そうじがうまくいっているときの血はサラサラで、色も鮮やかな赤色をしているはずです。
生理が順調かどうかは、普段、きちんとからだのそうじができているかどうかのバロメーターでもあるわけです。普段から生理が重いという人、生理期間が長めという人は、日常の食生活が自分のからだにとって負担になっている証拠。生理のタイミングできちんとそうじを行き届かせるには、食生活を見直すのが近道です。
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