「糖質オフ」と一致するもの

3種類ある糖質制限食のパターンですが、本気で健康を目指す人はぜひともスーパー糖質制限食に挑戦していただきたいと思います。

その日覚ましい効果とともに、自分のからだがよりよい方向に変化していく喜びが味わえることでしょう。血糖は糖質をとらないかぎり、急激に増えることはありえません。つまり、スーパー楯紫制限食の場合、1日を通して肥満ホルモンのインスリンが大量に分泌されることがないのです。肥満ホルモンを大量に出さない状態になると、からだは脂肪をためやすい状態から脂肪を燃やしやすい状態へと切り替わります。

そうなると、どのような変化が起きるでしょう?まず、大半の人が短期間で2~3kgの体重減となります。個人差はありますが、数日から2週間です。また、体重減にともない、体調がよくなっていることも実感できるはず。スタミナが強くなったという人も多いですね。

寝起きがさわやかになり、精神面での安定も見られます。減り始めた体重はやがて落ち着くべきところに落ち着き、ベスト体重になります。そうなればスタンダード糖質制限食やプチ糖質制限食に変えても問題はありません。

「スーパー」でからだの状態を切り替えて、「スタンダード」や「プチ」でその状態をキープするというわけです。もちろん、そのまま「スーパー」を続けるという選択肢もあります。なお一部の例外として、スーパー糖質制限食の効果があまり出ない人もいます。

それは「倹約遺伝子」をもっている人です。倹約遺伝子とは、消費カロリーを抑えて脂肪をためやすくする遺伝子のこと。基礎代謝量が低いというのが特徴です。基礎代謝量とは何もしなくても体内で消費されるカロリーのこと。

基礎代謝量が低ければ、それだけ消費力ロリーも少なくなるため、摂取カロリーがオーバーしてしまいがちになるわけです。スーパー祐実制限食を1週間続けて体重減が見られなければ、倹約遺伝子をもっている可能性が高いと考えていいでしょう。その場合、スーパー糖質制限食に加えてカロリー制限も試みると、体重は落ちていきます。

私は糖質制限食でさまざまな数値を改善

自分のレベルに合わせて糖質制限食を行う

糖質制限食では糖質を制限するという食生活スタイルを用います。糖質を含む食品をメニューからできるかぎり、とり除くというスタイルです。

この糖質制限食には「プチ糖質制限食」「スタンダード糖質制限食」「スーパー糖質制限食」の3パターンがあります。プチ糖質制限食は、1日3食のうち1食だけを糖質オフにするというもの。

つまり、主食を抜きます。主食を控えるのは夕食がベスト。なぜなら夕食後は静かに過ごすことが多いので、エネルギーをあまり使わないからです。睡眠中になるとエネルギーの消費量はさらに下がります。また、脳も休息に入ります。体内で最も糖質を消費するのが脳ですから、エネルギーはなおさら余りやすくなるのです。その余ったエネルギーが脂肪になるのは、先述した通りですね。

スタンダード糖質制限食では、3食のうち2食を主食抜きにします。組み合わせとしては、朝食と夕食、あるいは昼食と夕食。いずれも夕食を抜きにするのがポイントです。

朝食あるいは昼食をとったあとは眠るわけではないので、からだも脳もエネルギーを使います。摂取した糖質もそのぶん消化されやすくなります。

スタンダード糖質制限食の場合会社勤めをしている人なら、自宅で食べる機会の多い朝食・夕食の組み合わせが最もコントロールしやすいといえるでしょう。

逆に昼食は外食になるケースが多いので、より意識した工夫が必要です。スーパー糖質制限食は、3食すべてから主食をカット。最もハードルが高くなります。ダイエット効果をはじめとする健康的な効果は、「プチ」「スタンダード」「スーパー」の順に大きくなります。

とはいえ、最初からスーパー糖質制限食でスタートすると、ややもすれば挫折しがち。まずはプチ糖質制限食から始めてみましょう。それで効果を実感したら、ゆっくりハードルを上げていけばいいだけ。自分が想像していたものより意外と楽だということがわかれば、しめたものです。

自然食品はできる範囲で

食事から糖質を抜くだけで大きなメリットをえられるのが、糖質制限食です。これにプラスして、自然食品をとるようにすれば、さらに効果は高まります。

食品はなるへく添加物の入っていない安全安心なものを選ぶようにしたいものです。とはいっても、あまり神経質になることもありません。食品添加物は人体に必要のないものですが、腐敗を防止する働きなどをもっているので、まったく無意味というものでもないのです。

また、その多くは安全性が確認されています。現代社会において、食品添加物ゼロの食品だけで食生活を支えるのは、非現実的だといえるでしょう。自然食品はそれなりにコストもかかりますから。嘩質オフ健康法のスタンスとしては、「食へのこだわりはもつにこしたことはないが、あまり厳しくしなくてもいい」です。

たとえば、唐揚げを食べるとします。時間がある時は手づくりで調理するにこしたことはありませんが、時間がない時は冷凍食品をチンして食べてもいいという考えです。その理由はもちろん、食品添加物よりも糖質がもたらす書のほうがはるかに大きいからです。

いくら食品添加物ゼロにこだわったおかずが並ぶ食卓でも、そこにご飯があれば糖質オフ的には台無しになってしまいます。

ただ、真っ黄色に染まった漬物や化学合成添加物がたっぷり入ったジャンクフードなどは、さすがに避けたほうが賢明でしょう。

飲みものに関する注意点ですが、まず基本的に甘いものは当然ですが、NGです。コーラや炭酸飲料、果汁飲料といったソフトドリンク類には、平均10 パーセントの濃度で砂糖や果糖が入っています。

bottle-2553215_640.jpg

500ミリリットルのペットボトルだと約50グラムです。これは角砂糖10個分にもなります。こうした清涼飲料水に含まれる糖質はすでに水に溶けていることから、からだにスピーディーに吸収されるという特徴をもちます。これは何を意味するかというと、ガプガブ飲むことで血糖値の急上昇を招くことになるのです。

糖尿病体質の人の場合、すぐにまたのどが渇き、それをいやすためにまたガブガブと飲んでさらに高血糖に... という悪循環に陥ります。

健康的なイメージのある飲みものにも注意が必要です。栄養ドリンクやスポーツドリンクには糖質が多く含まれています。とくにスポーツドリンクは、運動で失われた電解質や糖質をスムーズかつスピーディーに体内にとり入れられるようにつくられているので、より多くのインスリン分泌につながってしまいます。

健康的な飲みものといえば、野菜ジュースもその筆頭。しかし、野菜ジュースは、果糖やブドウ糖などの糖質を含んだ果物といっしょにジュースになっているものが多く、なかには砂糖を使っている商品も。避けたほうが無難といえるでしょう。もちろん、自宅で野菜をジューサーにかけたものならOKです。このとき、りんごやバナナを入れるのはNGです。

牛乳もまた健康的な飲みものと考えられていますが、糖質オフ健康法の観点から見るとNGです。意外に思われるかも知れませんが、牛乳には「乳糖」という楯賞がたくさん含まれているのです。

その量は、コップ1杯(200 cc)で約10グラム。濃厚タイプや低脂肪タイプだと含有量はさらに増えます。以上、避けるべき飲みもののお話をしてきましたが、ついでに安心して飲めるものにもふれておきましょう。

コーヒーや紅茶は砂糖なしのブラック・ストレートで飲めば大丈夫です。また、日本茶や中国茶、ミネラルウォーターは砂糖なしでもお いしく飲めるのでオススメできます。糖質制限ダイエットをはじめる方たちは、少し質のいいミネラルウォーターを購入して飲みます。九州の「桜島 活泉水」はデトックス効果の高い温泉水です。国産の超軟水から好みのミネラルウォーターを選ぶといいでしょう。

でんぶんと甘味のある食品は食べない

糖質オフ健康法は、食事からできるだけ糖質をとり除くスタイルの健康法です。そのためには「糖質とは何か」をしっかり理解しておく必要があります。

糖質には単糖類・二糖類・多糖類・糖アルコール・人工甘味料と、これだけの種類があり、食品としても多岐にわたります。あまり細かいことをいうと逆に混乱してしまいがちですから、おおまかに「でんぷんを含む食品」と「甘みのある食品」に分けられると覚えてください。

maize-380701_640.jpg

でんぷんを多く含む食品としては、米・小麦・大麦・そばなどの穀類、そしていも類が挙げられます。米を使った食品はご飯やおかゆ、雑炊、おもちなど。小麦や大麦からはパンがつくられます。

中華麺や焼きそば、うどん、そうめん、スパゲティ、マカロニなども小麦からつくられています。

いも類としては、じゃがいも・さつまいも・さといも。もちろん、これらを素材としたポテトサラダやフライドポテト、ポテトチップスに肉じゃが、大学いも、焼きいももNG になります。

また、片栗粉や春雨、くず粉などはいものでんぷんが使われていますから、注意したいところです。甘みのある食品は、味で判断できるのでわかりやすいはず。

砂糖・果糖・ブドウ糖などの甘味料はすべてNGです。これらを使っている食品も避けてください。

甘味料のなかには、ハチミツや黒糖、和三盆などヘルシーなイメージをもつものもありますが、これらも血糖値を急激に上げますから、避けましょう。

見逃しやすいのが、保存食品と加工食品です。じつは缶詰やレトルト食品、真空パックなどの食品には砂糖を多用しているものも少なくありません。たとえば牛肉の大和煮やサンマの蒲焼き、佃煮などがそうです。このように、でんぷんの多い食品と甘い食品を日々の食事から可能なかぎりとり除くようにしてください。糖質を含む食品はたくさんあるのですが、このふたつの 食品を意識するだけで、かなりの糖質オフになるのです。

糖質制限食で守るべきルールその1は、糖質を多く含むNG食品さえ避ければ、ほかのものはたくさん食べてもよいということです。

従来の食事の考え方では、糖質・脂質・たんばく質の3 大栄養素からバランスよくカロリーをとるのがよいとされていました。その割合は、糖質が60%、脂質が20%、たんばく質が20%です。日本では長年この割合の食事が続けられてきました。しかしその結果、肥満や糖尿病は増えているのが現状なのです。

そこで、糖質オフ健康法では、60%の割合を占めていた糖質をできるだけ少なくし、代わりに脂質とたんばく質を増やします。つまり「白米やパン、麺類などの主食をナシにする代わりに、主菜や副菜となるおかずを多くして健康的要素をプラスする」という考え方です。

ここで活躍するのが、おもにたんばく質を含む魚介や肉類、納豆や豆腐なとの大豆製品や、おもに脂質を含むチーズやナッツ、オリーブオイルなどの食品です。

糖質の代わりにこれらの食品はお腹いっぱい食べてもOKというのが、ルールその1のポイントです。肥満を気にしている人のなかには、ステーキやハンバーグ、唐揚げといった肉料理、とんかつ、唐揚げ、カキフライやエビのてんぷらなどの揚げものを我慢している人も多いのではないでしょうか?

しかし、糖質オフ健康法ならば、このようなメニューでも大丈夫なのです。これならおかずの自由度がかなり高いので、飽きることなく続けられます。

糖質たっぷりでNGの食品は、おもに主食となるご飯やパン、麺類、甘みのあるものがほとんどなので簡単です。知っておくへきことは、ハツキリいってこれだけです。このN G食品さえ避ければ、あとはできるだけ糖質の少ない食品を組み合わせて、毎日の食事をできるだけ楽しめばよいというわけです。