アスタキサンチンは強力な抗酸化力で視神経の血流を改善する

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サケやいくらに多く含まれるアスタキサンチン

緑内障は、高い眼圧のタイプでも通常の眼圧タイプでも目の視神経の血流不足によって悪化すると考えられるようになってきました。そこで、緑内障の予防と進行抑制には目の血流アップが欠かせない栄養素があります。 それは「アスタキサンチン」です。アスタキサンチンは、植物の色素成分であるカロチノイドの一種で鮮やかな赤色をしています。もともと、ヘマトコッカスという藻類に含まれる色素成分でそれが食物連鎖を経て魚介類に取り込まれます。

サケやいくら、キンキ、金目鯛、エビ、かにの身が赤色をしているのは餌からアスタキサンチンを摂取しているからなのです。アスタキサンテンを多く含む魚介類の代表格は、日本人が昔から食べてきたサケでしょう。

サケは、川で生まれて海で育ち、成魚になると再び川をさかのぽって産卵を行います。本来、サケは白身の魚ですが、海に出たあと、アスタキサンチンを体内に取り込むことによって赤身の魚へと変わるのです。まさにサケは、アスタキサンチンの宝庫といえます。

アスタキサンチンの目の血流を促す効果については、北海道大学で行われた研究で明らかにされています。この研究では、健康な20人を2つのグループに分けて試験が行われました。

具体的には、一方のグループにアスタキサンチン別を、もう一方のグループにアスタキサンチンが全く含まれない偽薬を、それぞれ4週間とってもらい、網膜( カメラのフイルムに相当する部分)の血流量を調べたのです。

その結果、アスタキサンチンをとつたグループは、2週め、4週めで明らかに網膜の血流量が増えていました。

特に、網膜に映し出された光や像を信号として脳に伝える視神経乳頭(網膜から脳につながる神経の束)の血流が増えたことから、緑内障の進行を抑える効果があるものと推測されます。また、ほかの研究グループが行った試験では、アスタキサンチンに疲れ目や日の充血、目の焦点のぼやけを軽減する効果のあることが確認されています。

ちなみに、アスタキサンチンには強力な抗酸化作用(攻撃力の強い活性酸素の書を抑える働き) があります。サケが成魚になって川をさかのぼるとき、強烈な紫外線にさらされますが、その紫外線と運動量から身を守って過酷な旅を乗り切れるのも、アスタキサンチンの抗酸化力のおかげといえるでしよう。

抗酸化成分の代表的なものとしては、ビタミンEがあげられますが、アスタキサンチンの抗酸化カは、ビタミンEの100倍もあるとされています。

1日1切れでよい

は、緑内障の予防や進行を抑えるためにアスタキサンチンを役立てるとしたら、毎日の食事でどのくらいとればいいのでしょうか。緑内障対策には、アスタキサンチンを1日に1~2ミリグラム程度補うのが目安です。

これは、サケなら切り身ひと切れ( 100グラム)に相当します。また、イクラでも100グラム程度なので、イクラ井をどんぶり1杯食べる計算になります。

エビやカニなどからもアスタキサンチンを摂取できますが、日ごろの食事で禰うことを考えたら、一年中入手でき安価なサケの切り身が一番でしょう。おそらくみなさんは、サケを焼き魚にして食べることが多いかと思います。アスタキサンチンは熱に強く、火にかけても失われることはありません。

ただし、アスタキサンチンは脂溶性(油に溶けやすい性質)の成分なので、グリルで焼いて油が失われる調理法よりも、フライパンなどでソテーするほうがいいでしょう。

アスタキサンチンは、定期的に食品からとると細胞中に長くとどまる性質があります。最低でも週2~3回、サケの切り身などアスタキサンチンの多い魚介類を食べれば、目の血涜を促す効果が期待できます。

もちろん、緑内障の予防・進行抑制をめざすなら、アスタキサンチンを毎日とることが肝心です。食品から十分に補えない人は、市販の栄養柿助食品を利用するのも便利といえます。

アスタキサンチンよりも強力な抗酸化作用を摂取したい場合は、アサイーベリーです。「アサイーベリーの3大眼病への効能、効果」はこちらです。


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