アガリスク

アガリスクって?

アガリクス(学名:アガリクス・ブラゼイ・ムリル) は、和名でヒメマツタケあるいはカワリハラタケとも呼ばれる、ブラジル原産のキノコ類である。アガリクスは、β-グルカンという多糖類を含む。キノコ特有の成分であるβ-グルカンには抗ガン作用があり、「アガリクスでガンが治った」といった臨床例が数多く報告され注目されるようになった。

アガリスクの効能・効果

ガンの発生予防。ガンの増殖抑制作用。ガン治療に伴う副作用を軽減する作用。抗ガン治療との併用により抗ガン作用を増強する効果。糖尿病の予防や改善。高脂血症や高血圧の予防や改善。

どのように作用するか?

アガリクスには、β-グルカンなどの多糖類の他、ビタミンやミネラル、リノール酸やパルミチン酸といった脂質などが含まれている。特に、抗ガン作用のあるβ-グルカンは、キノコ類の中でも最多と考えられる。また、エルゴステロールなどの脂溶性成分も抗ガン作用をもつ。

アガリクスは、免疫担当細胞の働きを活発にすることで、体が本来もっている抵抗力を高め、抗ガン作用を発揮する。まずアガリクスは、白血球の中のマクロファージという細胞を活性化し、サイトカインという生理活性物質の産生を促す。アガリクスによってTNF (腫瘍壊死因子α) と呼ばれるサイトカインが産生され、TNFαは腫瘍を壊死に導いたり、リンパ球を刺激して免疫力を高めたりする。また、NK(ナチュラルキラー)細胞の作用を介して免疫力を高めるというデータもある。

基礎研究分野では、アガリクスの免疫賦清作用や抗ガン作用など多彩な効果を示すデータが、多数報告されてきた。また、臨床研究としては、アガリクスの抗腫瘍効果を示した症例報告は、これまでに数多く報告されている。しかし、ヒトを対象にした厳密な臨床試験はまだ行われていない。アガリクスは、特定の種類のガンに効くというのではなく、体のもつ自己免疫力を高めることで、ガンを予防する。

ガン予防効果を得るためには、継続して摂取する。アガリクスは、かつては非常に高価な健康食品であったが、1990年代初めに栽培方法が確立され、現在ではブラジルや日本の他、中国や韓国などで作られている。サプリメントとしてのアガリクスは、錠剤や顆粒の製品、キノコ自体の乾燥品などがある。一般に、品質の差が大きいので、サプリメントに詳しい医師に相談するか、信頼できるメーカーの製品を用いる。

通常の薬殿併用については、通常の食材に近い成分であり、問題となる健康被害や副作用は知られていない。アガリクスに関連する有害事象報告がごく少数認められるが、それらは、個別の製品の品質管理における問題が疑われる。他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられる。

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