何世紀も前からローズマリーは記憶力を高めるハープとして知られていますが、がんとたたかうハーブとしても知られるようになってきています。
ローズマリー(英:rosemary 仏:romarin)は、地中海沿岸地方原産で、シソ科に属する常緑性低木。和名マンネンロウの漢字表記は「迷迭香」ですが、これは中国語表記と同一です。生葉もしくは乾燥葉を香辛料、薬(ハーブ)として使用します。花も可食可能です。水蒸気蒸留法で抽出した精油も、薬として利用されています。
ペンシルバニア州で1996年5月、「栄養学」誌に報告された研究プロジェクト「ローズマリー研究」で、強力な発がん物質を投与されたラットの発がん率が、ローズマリーによって著しく軽減されたことが明らかになりました。
別の実験では、スーパーマーケットで売られているものと同じドライローズマリーの葉を使って2週間、ラットのエサに一パーセントのローズマリーを混ぜて与えました。その後、ローズマリー入りのエサを与えたラットの乳細胞を攻撃し、DNAにダメージを与える発がん物質を投与してがんを発症させました。
その結果、ローズマリー入りのエサを食べていたラットは、ガンの原因となる化学物質が乳細胞に着床していことがわかり、ローズマリーによって初期の腫瘍形成が阻害される可能性が強いことがわかりました。
ローズマリーが長年記憶力を高めるハーブとして知られてきたことを科学的に裏付ける証拠があります。ローズマリーにアセチルコリン(精神的に関与する神経伝達物質)の分解を抑えるアセチルコリンエステラーゼ阻害薬含まれていることとがわかっています。
アセチルコリン値が低いと、通常の老化に伴う記憶の喪失やアルツハイマー病などを引き起こします。バスタブにローズマリーオイルを入れたり、肌にオイルを直接塗ることでアルツハイマー病の進行を遅らせたり、進行を止めることができる可能性があり、現在、研究が行われています。
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