何回もの手術をしても再発した眼圧40ミリまで上昇した先天性の緑内障が新手術でやっと改善

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なんどやっても緑内障の手術がうまくいかずとうとうオペができなくなった

緑内障で悩む患者さんの中には、実際に、従来の手術では治療が困難な難治型のタイプに新手術「インプラント手術」を行い、緑内障が治ったケースをいくつも確認しています。

実際に新手術で緑内障が治った症例です。

当時20歳の男性は、発達緑内障を患っていました。発達緑内障とは、母親の胎内にいるときに、房水の排出口である隅角が十分に発達しないために起こる、先天性の緑内障です。

一般的にはそれほど多くない種類の緑内障です。この男性の場合は、生後まもなく両眼に発達緑内障があることがわかり、生まれて2週間後と4週間後の2回にわたり、房水の排出口を外科的に再建する線維柱帯切開術(トラベタロトミー) を受けました。

ところが、それでも眼圧(眼球内の圧力) の上昇は続いたため、結局、7歳になるまでに手術を一〇回も受けたといいます。そうした治療のかいがあつて、幸い、男性の眼圧は安定していきました。高校卒業後は専門学校にも入学し、問題なくすごしていたのです。しかし、専門学校を卒業するというときになって再発し、左は四40ミリ右は27ミリまで眼圧が上昇してしまいました。

当然、再手術が必要になりましたが、再三くり返して受けてきた手術のせいで眼球組織の癒着がひどく、従来の手術はできないということでした。

私が診察してみても、眼球のいたるところに癒着が起こって、虹彩と角膜がピッタリとはりついていることも確認できました。そこで、私と男性、さらにそのご家族と話し合った結果、緑内障の新手術を実施することにしました。

新手術は無事成功し、しばらくすると男性の眼圧は基準値内まで低下しました。また、一時的ながら視力も回復し、0.4から0.7に上昇しました。これは、緑内障の治療においては撮めて珍しいケースです。

それ以降、男性は以前からかかっている主治医のもとで経過を診てもらっていますが、現在まで眼圧が大きく上昇することはなく、継続して安定しているようです。