ギムネマとは、「ギムネマ・シルベスタ」というインド原産の多年草であり、南インドから東南アジア、中国南部などに分布する。サプリメントとして利用されるのは、葉から抽出された成分である。インドの伝統医療・アーユルヴェーダでは、糖尿病や肥満に効果のあるハーブとしてギムネマが用いられてきた。
効果・効能は、食後過血糖の抑制および血糖コントロールの改善。食生活修正による肥満対策。
ギムネマの有効成分・ギムネマ酸は、糖質(炭水化物)の消化・吸収を遅らせ、食後の過血糖を抑制する。通常、食事中の糖質が吸収されて血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が上がるのに応じ、膵臓からインスリンが必要な量だけ桂舜時に分泌される。インスリンの働きによって、ブドウ糖は筋肉細胞や脂肪組織に取り込まれ、過剰になると中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられる。ギムネマは、糖質の吸収を遅らせることでインスリンの分泌を緩やかにする作用をもつ。
食後の血糖値の急激な上昇を抑えることができる。次のような研究によりギムネマの効果が示されてきた。まず正常ラットを用いた実験では、ギムネマを与えることで血糖値の上昇が抑えられ、インスリン分泌が緩やかになった。次に、糖尿病を発症したラットに対して32~35 日間ギムネマを投与した研究でも、血糖値の上昇の抑制とインスリン分泌量の低下が報告されている。
その他、動物実験において、ギムネマによる脂質代謝の改善作用や、高脂肪食摂取時の体重増加抑制作用などが示されてきた。したがって、糖尿病の場合、ギムネマによって食後の過血糖を抑えると、膵臓への負担を軽くするので、血糖コントロールの改善に役立つと考えられる。
糖尿病や肥満の予防には生活習慣の改善が最優先される。その上で、ギムネマを補助的に利用する。ギムネマは、食事に含まれる糖質の吸収を遅
らせるサプリメントであるため、食事の前に服用する。
コメント