クエン酸

クエン酸 とは、柑橘類に多く含まれる有機酸の 1 つです。わたくしたちの体は、 「 クエン酸サイクル 」 というしくみでブドウ糖 ( グルコース )からエネルギー ( ATP :アデノシン三リン酸 ) を作り出しています。

運動などにより疲労物質の乳酸が蓄積されると、クエン酸サイクルによるエネルギーの産生効率が低下する。そこにクエン酸が補われると、再びクエン酸サイクルが働きます。クエン酸は、疲労物質・乳酸を取り除き、疲労回復の効果をもたらすのです。疲れた時などに酢やレモン、梅干しなどを食べると疲れた癒えるのはこれらに含まれるクエン酸の働きによるものです。

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効能、効果は、疲労回復。ミネラルの吸収促進。耳下腺ホルモン・パロチンの分泌促進。

食べ物に含まれる炭水化物・糖質は、消化管から吸収されて血液中にブドウ糖の形で利用されます。細胞内のエネルギー産生工場であるミトコンドリアでは、ブドウ糖から ATP を作り出す際に、クエン酸サイクルが活発に回転します。クエン酸サイクルは TCA サイクルあるいはクレブス・サイクルとも呼ばれます。

クエン酸サイクルのしくみは、 すべての経路がアセチル-CoA を産生し、さらにクエン酸サイクルで酸化されて、最終的には酸化的リン酸化により ATP を産生します。運動などによりブドウ糖が消費されるとき、クエン酸サイクルでATPが産生されます。しかし、ブドウ糖を燃焼(酸化) する際、すべてが利用できるわけではない一部が乳酸にかわります。
そして、過度な運動や長時間の運動では乳酸が蓄積します。

乳酸は疲労物質であり、脳が乳酸の蓄積を感知すると疲労感を感じるのである。日本での臨床試験として、名古屋工業大学から報告された「運動後のレモン果汁とグルコース混合液摂取によるヒト血中乳酸減少の促進」といったデータがあります。
疲労回復の作用の他、クエン酸は、食物に含まれるカルシウムなどどミネラル頬の吸収を促進する。さらに、クエン酸の酸味刺激によって、耳下腺からパロチンというホルモンが分泌されます。パロチンは、体内の代謝を促進し、正常な機能の維持に関与します。

特に決まった摂取量はありません。目的に応じて随時利用します。なお、一連のクエン酸サイクルでは、クエン酸だけを補給すればいいのではなく、各種のビタミンやミネラル、アミノ酸なども必要なので、マルチビタミン、マルチミネラルといったサプリメントとの併用をベースとするとより効果的です。

果実中のクエン酸量

果実 クエン酸量(%)
約 1.6 ~ 4 %
温州ミカン 約 0.7 ~ 1.1 %
バレンシアオレンジ 約 0.6 ~ 1.1 %
グレープフルーツ 約 0.9 %
夏ミカン 約 0.9 ~ 1.2 %
レモン 約 6 ~ 7 %
パインアップル 約 0.51 % ~ 0.85 %

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