植物ステロールは、広く植物に含まれている成分であり、コレステロールと化学構造上の基本骨格が類似している。なお、コレステロールは動物性食品に含まれる成分である。植物ステロールは、血液中の総コレステロールとLDL(悪玉) コレステロール値を下げる働きがあり、動脈硬化性疾患に伴う生活習慣病を予防する成分として注目されている。 効能、効果としては、総コレステロール値低下作用。動脈硬化の予防と改善。前立腺肥大症の排尿障害改善など。 植物ステロールと呼ばれる成分は、40種類以上が知られている。それらの中では、βシトステロールがもっとも多く50%を占め、次いで33%がカンペステロール、2~5% がシグマステロールである。植物ステロールのコレステロール低下作用は、動物性食品に含まれるコレステロールの吸収を抑制することによる。食べ物から摂取されたコレステロールは、十二指腸で水溶性の微細粒子に取り込まれ、小腸で吸収される。植物ステロールは、化学構造がコレステロールと似ているため、十二指腸でコレステロールの代わりに微細粒子に取り込まれ、コレステロールは吸収されることなくそのまま排泄されてしまう。 その結果、コレステロールの吸収量が抑制されて、血中コレステロールが低下する。植物ステロールには、体内でのコレステロールの再吸収過程を阻害することでコレステロールの排泄を促進し、結果的に血液中のコレステロールを少なくする作用もある。さらに、植物ステロールが、小腸粘膜上皮におけるコレステロールのエステル化を阻害するというメカニズムも考えられている。 1 日あたり1000mg度を食事と一緒に摂る。日本では高コレステロール血症に対する医薬品としても利用されており、1200mgが標準的な処方ある。 コレステロール値を改善するサプリメントとして、「紅麹」や「大豆イソフラボン」との併用も可能。 なお、一般的な食事からの摂取量は、1日あたり100~300mgとされている。 コレステロールが高い場合は普段の食事でこちらの一覧を意識的に摂取するようにするといい。
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