納豆に含まれるオリゴ糖や繊維、納豆菌が重要

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ガン予防だけでなく、骨粗鬆症を防ぎ、コレステロールを除去する効果も

『ジャインアンツの松井秀喜選手が納豆ダイエットを実践中!』と大きく報じられ、多くの医師たちが「理にかなった方法」と、お墓付きを与えたものだから、ジワジワと納豆ダイエットが人気のきっかけになった。
その納豆。ご存知のようにダイエットのための食品ではない。日本では古来から食べられてきた食品で最近、注目されているのが、乳ガンや大腸ガンに効果を発揮するという健康食品である。

ネズミにX線照射を行う。Ⅹ線を多く浴びるとガンが発生することは十分、実証済みである。特に、乳房はⅩ線の感受性が高いので、よりガンが発生しやすい。そして、ネズミに乳ガン発生に十分なⅩ 線を照射した後、2つのグループに分け、Aグループには納豆のもとである大豆を与え、Bグループには大豆を与えなかった。すると、Aグループのネズミの乳ガン発生率は4% 。
一方、Bグループの乳ガン発生率は74% 。明らかに大豆食品には乳ガンを抑制する作用のあることがわかる。
では、なぜ大豆食品が乳ガンを抑制するか?

実は大豆などは女性らしさのもとである、女性ホルモンのエストロゲン様の作用のあるイソフラボンを自然の恵みとして豊富に含んでいる。エストロゲンに長くさらされていると、乳ガンや子宮体ガンのリスクがアップする。その点からいうと、乳ガンを大豆が抑制するのは逆の話になるのだが。
米国の研究者の間では、「日常的に自然に摂取していると、それが抗エストロゲン的な作用をするのではないか?」と推論されている。

乳ガンが抑制される事実が、今後の研究で科学的に裏付けられるのが待たれるところである。乳ガンのみならず、日本人に増加している大腸ガンの予防にも、納豆は非常に優秀な働きをする。
その点では納豆に含まれているオリゴ糖や繊維質、そして、納豆菌に注目。人間の腸内には1 00種、100兆個を超える腸内細菌が棲み、悪玉菌が増えると有害物質を発生させ便のニオイを悪臭にし、便秘や下痢に結びつき免疫力を低下させる。加えて、悪玉菌が増えると発ガン物質がより多く作り出されるとともに、腸内に長くとどまってしまい、大腸ガンを引き起こしやすくなってしまう。ところが、納豆菌は善玉菌を増やすように働き、オリゴ糖は善玉菌のエサになる。繊維質は消化されないもの、余分なコレステロールや発ガン物質を吸着して排出するとともに、整腸作用に不可欠なのである。

このように乳ガン、大腸ガン予防に十分な働きをする納豆には、さらに、数多くの作用が認められている。納豆に含まれているビタミンKが骨を丈夫にするように働き、女性に多い骨粗鬆症を防ぐ。このほか、レシチンは脳細胞を若返らせ、ナットウキナーゼは血栓を溶かして狭心症、心筋梗塞、脳卒中を防ぐ、などなど枚挙にいとまがない。それだけに、納豆を夕食にとるとガン予防、コレステロール除去の面でも効果がある。

ただ、70度以上のご飯にかけるとナットウキナーゼのパワーがなくなるのでご注意を。さらに、血液をサラサラにする薬を服用中の場合、納豆はその効果を妨げるので、ステントを入れたり、人口弁に置換されており、ワーファリンを服用している方は注意。薬の効力がなくなってしまうので納豆は禁止。

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