肺ガンになる可能性のある「扁平上皮化生」の治癒に有効な成分がたっぷり
93年の人口動態統計で男性のガン死のワースト1位になった肺ガン。今や男女トータルでワーワンスト1位 になってしまった。肺ガンといえば、喫煙。いやいや副流煙も怖い! などといわれるが、どちらにしてもタバコが原因。
世界では毎年300万人が死亡している。タバコ以外ではディーゼルエンジンからの排ガス、しだいに悪化する大気汚染、人々の高齢化、高度情報化に伴いますます増えるストレス。これらのほかに、放射線などガンの原因物質を仕凍上扱う人々など、肺ガンの原因は数多い。
早期発見が難しい肺ガンだが、禁煙以外に予防に結びつく研究報告がされた。すでに日本癌学会、日本肺癌学会などに発表され注目を集めているのは、〝葉酸とビタミンB12は肺ガンになる可能性のある「扁平上皮化生」の治療に有効! というもの。研究はちょっとした発見から始まった。
肺ガンで入院してくる患者に胃を切除している人が多かったのである。「胃を切除しますと、悪性貧血に。
それは胃内因子分泌障害に基づき、葉酸やビタミンB12が吸収されなくなるからです。
そして、貧血に絡むのがビタミンB12です。さらに、葉酸とビタミンB12 は遺伝子を修復する。これらが欠乏するとガン抑制遺伝子の修復ができず、肺ガンに進行してしまう。
こういった図式を考え、臨床を行った。82人の肺ガンが疑われる患者の協力を得、2つのグループに分けた。A グループ(4人) は葉酸と、葉酸の働きを助けるビタミン臥を投与。
一方、Bグループ(38人) はそれらを投与しなかった。1日の投与量は葉酸が10mg、ビタミンB2が750mg。1 年間の追跡調査の結果、Aグループ36人(8人は途中でリタイア) には、扁平上皮化生から肺ガンに進行した人がまったくいなかった。
逆に、24人が正常な気管支上皮に戻り、8人に多少なりとも改善が見られ、無変化が4人だった。これに対し、Bグループは、一届平上皮化生が正常化した人は1 人だけで、改善もわずか3 人にすぎなかった。「つまり、葉酸とビタミンB12は肺ガン予防手段になりうる可能性があるということなのです」肺ガン予防には、葉酸とビタミン臥を臨床に用いたほど毎日摂取すればいいのだが、それを食事で摂取しようとすると、葉酸やビタミンB12を多く含むレバーで計算すると、1日バケツ1杯食べることになってしまう。もちろん、そんなには食べられないものの、より多く摂取する心がけは必要だろう。ちなみに、葉酸が多く含まれるのはホウレン草、モロヘイヤ、卵黄、牛乳、豆類、レバー、アンズ、アボカド… 。ビタミンB12は野菜には含まれず、焼きのり、レバー、豚・牛肉、卵、牛乳、納豆など。また、葉酸はビタミンCがあると、より効果が発揮される。ビタミンCは野菜や果物に多いので、さまぎまな食品を偏りなく上手に摂取することが肺ガン予防のひとつの方法といえる。
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