古代エジプト時代の万能薬には抗ガン作用もあった「アロエ」

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糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧の改善にも効果があるアロエの有効成分

「医者いらず」ともいわれているのが、アロエ。世界には600を超える種類があるものの、日本で苦からポピュラーなのは「キダチアロエ」。

最近アメリカから入ってきた『アロエベラ』も普及し、今日ではこの2種類が日本で愛用されており、効能はほぼ同じと思ってよい。

ユリ科の多年草で原産地はアフリカの地中海沿岸といわれ、古代エジプト時代にはすでに薬草としての本領を発揮していたようだ。スタートは下剤。これが進み、紀元前1世紀にローマ皇帝ネロの侍医が著した「ギリシア本草」によると、薬効の領域は広がり、下剤の意味をも含んだ整腸作用、目の洗浄、痔、黄痘などなど、すでに万能薬に。

日本へは鎌倉から室町時代に、中国から伝わったようで、当時は計画的な栽培ではなく、山野に自生して増えていった。愛されてきたアロエの研究は数多く、抗ガン作用の研究についても、最近は日本癌学会での発表の常連研究対象となっている。ガンに対する研究は、愛知県がんセンター、九州大学医学部など多くの研究機閑で行われている。

その数ある研究の中から、藤田保健衛生大学生薬研究塾の別府秀彦医学博士らのラットを使った研究を取り上げたい。

体内にできたガンに、また、皮膚にできたガンに対してもアロエは有効に作用したのである。

まずは肝臓ガン。ラットの腹腔内にガンを作りやすくする薬剤を注射して2週間後に、ラットを2グループに分けた。

一方はこれまでどおりのエサを。もう一方には30% アロエの凍結乾燥粉末を... 。6週間後に両グループのラットの肝臓ガン病変をチェック。その病変の面積を比較するとアロエ凍結乾燥粉末を摂取したラットのほうが、なんと27% もガンが抑えられていた。

次に、発ガン物質をラットの皮膚に塗る。そのあと、一方のラットにはアロエの抽出液を塗った。
すると、アロエを塗らなかったラットには皮膚ガンができ、アロエを塗ったラットには皮膚ガンができなかったのだ。研究はあくまでも動物実験段階ではあるが、抗ガン作用のある成分がアロエに含まれているのは間違いないところ。あの世界トップのパスツール研究所( フランス) の動物実験では、免疫機能をアップする作用も発見、発表されている。アロエの有効成分はすでに世界各国の研究で30種類をはるかに超えており、抗ガン作用のほか、糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧など、まさしく万病に... 。
その中で、ガン予防となると、普段からアロエを食べたり飲んだりしておくのがいい、と各国の研究者が異口同音にいう。

その場合、気をつけなければならない副作用がある。アレルギーだ。これを知るために、自分でできるパッチテストを。就寝前に3 センチ四方に切ったアロエのゼリー状の部分を腕に乗せ、その上にガーゼをのせて絆創膏でとめる。翌朝、赤くなっていたりかゆみがなければ、アロエによるアレルギーはないと判断できる。ジュースとして、またアロエの刺身、サラダ、天ぶら、そばだれにと、いろいろ飲食されている。が、食べ過ぎは禁物。幅8センチ、長さ3 センチぐらい(皮なしで40グラム程度) がピッタリ。これがガンにならない身体を作ってくれるのだ。

最近は無添加のアロエの原液もある。

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