αカロチン

有名なカロチノイド族の筆頭、アルファカロチンからです。カロチノイドは果物いろどや野菜に含まれる物質で、天然の色素でもあります。

最近、カロチノイドは単なる彩り野菜ではなく、抗酸化剤や抗がん剤としての効果にすぐれていることがわかりました。植物の生長には日光が必要ですが、それでもやはり太陽から出される紫外線(UV)を日常的に浴びると、危険なフリーラジカルが形成され、遺伝子に異常をきたします。

植物は生存競争のなかで、危険要素となるUVから身を守るためのメカニズムを必要とします。それがカロチノイドです。

カロチノイドは紫外線を取り除き、発がん物質から身を守るためのサンスクリーン効果をもつ天然物質です。植物中に存在するカロチノイドは500種類以上もあり、約50種類が食用の果物や野菜に含まれています.

カロチノイド族全体のなかでもっとも有名なのが、ベータカロチンです。ベータカロチンにはビタミンA前駆体として、からだの要求に応じてビタミンAに変化する働きがあり、これまでの研究はベータカロチンを中心に行われていました。

そして最近まで、ベータカロチンそのものは利用価値がなく、ビタミンAに変化してはじめて体内で有益になると広く考えられていました。しかし現在は、ベータカロチンなどのカロチノイドにはそれぞれの効能があることがわかっています。

1980年代、いくつかの研究でベータカロチンが、一部のがんに対して効果のあることがわかり、脚光を浴びました。ほかのカロチノイドにも隠れた効能を期待して研究を行ったところ、驚くべき事実が判明しました。

それまで無名だったカロチノイドが素晴らしい抗がん活性を示し、しかもその多くが、ベータカロチンよりも効果が高かったのです。そのひとつαカロチンは、これまではまったく注目されていませんでしたが、現在はサプリメントとして見直されています。

αカロチンが動物実験で、肺がんや肝臓がん、皮膚がんのがん細胞数を大幅に減少させたのです。実際、αカロチンはβ-カロチンの十倍も、皮膚や目、肝臓や肺の組織をフリーラジカルによるダメージから保護する力をもっています。また、β-カロチンと同様に、αカロチンもビタミンA へと変化します。

αカロチンをもっとも多く含む食物は、調理した人参やかぽちゃです。αカロチンのサプリメントは単体で販売されているほか、混合カロチノイド・サプリメントや抗酸化剤補助食品にも配合されています。

  • 効能・効果:天然抗酸化剤、フリーラジカルのスカベンジャー(捕捉機能)としての働きがある。抗がん作用が高い。
  • 用法・用量:毎日、3~6 mgを混合カロチノイドから摂取。
  • コメント:アメリカで日常的に食されている果物や野菜には、20種類のカロチノイドが含まれていますが、食事だけでは十分にカロチノイドを摂取できません。実際、米国立がん研究所の勧告どおりに、毎日五種類の果物や野菜を摂取しているのはアメリカ人の10%にすぎません。赤色やオレンジ色の果物や緑黄色野菜など、できるだけカロチノイドを多く含む食物を摂りましょう。必要なすべてのカロチノイドを十分に補うためには、αカロチン、βカロチンのほか、リコピンルティンなど、色々な抗酸化物を摂取するのがいいでしょう(リコピンは前立腺がんの危険性を減らし、ルティンは黄斑変性の予防に効果があります)。