チョコレートのポリフェノール成分がガンに効く

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スイス、イギリス、ドイツ、スウェーデンには胃ガン死亡者が少ない

チョコレートには予防ガンの次のデータがある。国別の胃ガンによる死亡者数とチョコレートの消費量の関係だ。杏林大学医学部の神谷茂教授の報告で、チョコレートの消費量が多いスイス、イギリス、ドイツ、スウェーデンといった国々は胃ガン死亡者が少なく、消費量の少ない日本、中国、イタリアなどは胃ガン死亡者が多い。

これだけでチョコレートが胃ガンに対して有効とは断言できませんが、チョコレートの効能を示す興味深いデータといえます。
そこで、チョコレートがガンの発生を抑制することを証明した動物実験がある。行ったのは名古屋大学医学部のグループ。
ラットを3つのグループに分け、すべてのラットの背中に発ガン物質を塗った。30分後、第1グループはそのままに、第2グループにはチョコレートのカカオマス・ポリフェノールを5ミリグラム塗り、第3グループには10ミリグラム塗った。さらにガンを促進させる物質をすべてのラットに塗って観察した。結果は、第1グループのラットには約90% もガンが発生した。
第2 グループは約50% 、第3 グループは約20% にすぎなかった。ガンの発生率のみならず1匹のラットに発生したガンの数も第1グループは1.6個、第2グループは3.8個、第3グループは0.4個だった。

この研究から、カカオマス・ポリフェノールには発ガンを防ぐのはもちろん、ガン細胞の増殖を抑制する働きもあることが、見事に証明されたといっていいと思います。

カカオマス・ポリフェノールはチョコレートに多く含まれている抗酸化物質で、ガンをはじめとして多くの病気を予防してくれる。食品中のポリフェノール含有量の多いことで知られる緑茶、赤ワインと比べてみよう。緑茶1 0 0 グラム中には0.1グラムの含有量で、赤ワインでは0.3グラム。これに対しミルクチョコレートは0.8グラムも含まれている。

このようにガン予防に効果はあるものの、チョコレートを食べると「太る」「虫歯になる」と思う人が多い。
が、最近の研究で、その両方とも「俗説」と判明。さらに、チョコレートのポリフェノールは、ガンにも関係するストレスに強くしてくれたり、胃ガンに関係するピロリ菌抑制にも作用する。しかし、食べ過ぎは肥満にもつながるので、1日30~50グラム前後で十分と思われる。

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