ゼラチンを上手に食事に取り入れるエ夫を。魚のアラ煮もおすすめ
コラーゲンはたんばく質の一種で、動物の身体に豊富に存在している。たとえば、人間の身体でみると、体重の約16% がたんばく質といわれ、そのたんばく質の約35% を占めているのがコラーゲン。たんばく質の中でも人間や動物が生きていくために非常に重要とされるコラーゲンは、細胞と細胞のほかに建物にたとえるならば骨組みにもなっているのである。魚を骨ごと煮て、それを冷蔵庫に入れておくと『煮こごり』ができるが、あれが元コラーゲンで、ゼラチンである。
このコラーゲン。人間の免疫力をパワーアップし、ガン予防に結びつくことが明らかになっている。
とりわけ、免疫力に関与するマクロファージ、Tリンパ球、Bリンパ球をパワーアップさせる。
さらに、ハツカネズミを使った研究でも、コラーゲンのガン予防効果がわかっている。ハツカネズミに14種類のゼラチンをそれぞれ週に1日で、3回投与。その後、15日前後で死んでしまう量のガン細胞をハツカネズミに移植した。すると、ゼラチンを注射しておかなかったハツカネズミはすべて死んだのに対し、ゼラチン投与グループはかなりの確率で生存していた。豚皮由来ゼラチンやクジラ由来ゼラチン、牛由来ゼラチンなどの中で最も生存率の高かったのが豚皮由来ゼラチンで、生存率83% にものぼったという。
それだけに、コラーゲンパワーを利用しない手はない。では、どのように利用するといいのかといえば、元コラーゲンのゼラチンを食事に上手に取り入れるのである。
その手本となるのが沖縄料理、『ラフティー』という豚肉の角煮がある。じっくり煮込んだ料理で、煮込む間に浮いてくる脂肪を取り除いているので、口にするときには脂肪が極めて少ないコラーゲン主体料理となっているのである。
このほか、豚足で知られる『足ティビチ』、豚耳のスライス『ミミガー』などもコラーゲンたっぷり食。とんこつラーメンもコラーゲン食。骨からエキスが出てきているが、その中心はコラーゲン。もちろん、アクは調理中に捨てられるが、そのアクには脂肪も混じっている。そして、もっと積極的に魚の煮こごりを食べるようにすべきである。それには、自宅で魚のアラ煮を作るとしっかりコラーゲンが摂取できる。週に3~4回はコラーゲン食を食べると、ガン予防のみならず、お肌もツルツル、スベスベになる。
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