1日3杯以上のコーヒーがガン抑制効果を高める

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骨粗鬆症を防ぐためには、牛乳を加えてカフェオレにするのがおすすめ

コーヒーはガンについてほとんど研究・調査されることがなかったが、最近は日本癌学会で、興味深い疫学調査の結果が毎年のように報告されている。

愛知県がんセンター研究所の研究員らが発表したものでは、コーヒーを1日3杯以上飲む人は直腸ガンになりにくいという。
コーヒー党には何より嬉しいこの調査は、90年から95年までに同センターを受診し40歳以上のガン患者1706人とガンでない2万1128人が対象に。喫煙、飲酒、運動といった生活習慣や晴好品のデータを分析し、コーヒー以外の影響をできる限り除き、コーヒーそのものが発ガンに与える影響を計算した。すると、コーヒーの効果は直腸に大きく現れた。

コーヒーをほとんど飲まない人が直腸ガンになる危険度を1 とすると、毎日3杯以上のコーヒーを飲む人の危険度は0.46で、半分以下に低下することがわかったのだ。親が大腸ガンで亡くなっている人は、直腸ガンを含めた大腸ガンになる危険性がかなり高いので、毎日3杯以上のコーヒーを飲むほうがいいようだ。ガンではないが、アルコールによる肝機能障害にもコーヒーの効果が認められた。
90年代にイタリアで大規模な疫学調査が行われ、アルコール肝障害の目安となるγIG T Pは、コーヒーを多く飲んでいる.と数値を下げることがわかっていた。日本でも九州大学医学部公衆衛生学の古野純典教授らのグループが、男性自衛官2 50 0 人を調査。飲酒量を同量にして比べると、コーヒーを多く飲んでいる人ほどγ-GTPの上昇が穏やかで、1日コーヒー5杯以上が最もアルコールの害を低下させた。直腸ガン、肝機能障害のリスクを低下させるには1日5杯以上のコーヒーを飲むことが勧められる。
もちろん、その2つのリスクを下げるだけでなく、朝1杯のコーヒーは脳の働きを活発にし、精神機能、集中力、反応速度などをよくしてくれる。その反面、注意しなければいけないことも何点か、ある。閉経後の女性980人を対象に米・カリフォルニア大学のグループが骨の密度検査を行いながら、コーヒーと骨粗鬆症の関係を調べた。1日2杯以上のコーヒーを飲む女性は骨粗鬆症の進行が早まったのだ。それは、コーヒーのカフェインがカルシウムと結合して尿と一緒に排出されるためにカルシウム不足が起こるからだ。さらに、コーヒー1 日5杯以上は心臓病のリスクを高めるという報告もあるので、トータルで考えると、1 日2杯程度にし、できたらカフェオレがいいようだ。

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