体内でグルタチオンが合成され活性酸素が抑えられる「カキ」

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細胞を酸化、ガン化させるフリーラジカルの消去作用がパワーアップ

「海のミルク」 といわれ、昔からスタミナ食品とされてきたカキ。世界の海洋科学者のみならず、人間の遺伝子解析の研究者、医学者などがカキに注目するとともに、大きな期待を寄せている。
そのひとりが、米国の博士。彼は、ガン発生に大きく関与する活性酸素を含むフリーラジカルの面から、カキに注目した。フリーラジカルは身体の細胞を酸化させ、ガン化させたり、老化を早めたりする。
実は、カキは不思議なことに、フリーラジカルのダメージをまったく受けないのである。人間の身体にもフリーラジカルが入ってくると消去しようと働く物質がある。グルタチオンである。
体内では合成が困難といわれているグルタチオンだが、カキを食べると、それが大量に合成され、フリーラジカル消去作用がアップする。
なぜそうなるのか?
どうやら、カキに多量に含まれているタウリンなど多くの成分がグルタチオン産生に力を貸すようなのである。

このグルタチオン増加量が臓器別に研究報告されている。小腸では4.6倍、肝臓など他の臓器でも、最低でも2倍に増加している。

「フリーラジカルを、カキの成分がグルタチオンを増やすことで叩くため、ガンに限らず多くの病気が予防される」。

そして、カキは肝臓ガンを予防するだけでなく、アルコールによる肝臓へのダメージをもしっかりと抑えてくれる。大量の飲酒はグルタチオンのレベルを低下させるが、カキはそこでもパワーを発揮。ラットを使ったアルコール性肝障害の研究がある。
エタノールだけを投与したラットのグループと、エタノールにカキ肉エキスを一緒に経口投与したラットのグループを、4週間後に比較した。すると、エタノールだけのグループはGOT、GTP値(肝機能を知る数値) がともに約2倍に上昇した。ところが、カキ肉エキスを一緒に投与したグループは、投与前と同じか、GOTではむしろ数値が下がっていたのである。では、フリーラジカル消去作用のアップでガンから身体を守るためには、どれくらいカキを食べるといいのか。
1日約85グラムという。さらにレモンをかけると、ビタミンC も補えるので、より効果的だそう。

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