「がん」と一致するもの

魚の油に含まれる「EPA」が大腸がんを防ぐ

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血液がサラサラになって、血栓症を防いでくれる働きもある

背の青い魚であるマイワシ、マグロ、ブリ、サバ、サンマ、ウナギなどに多く含まれるのは、何も「頭の働きを良くする DHA(ドコサヘキサエン酸)」ばかりではない。

魚の油には注目のEPA(イコサペンタエン酸) も多く含まれており、ここへきて、大腸ガンを抑えるという報告が毎年、癌学会で発表されている。

たとえば、関西医科大はラットを使った実験でEPAの有効性を調べた。発ガン物質を投与して大腸ガンになりやすくしたラットを2群に分けた。そして、第1群にはエサに純度91% のEPAを混ぜて与え、第2群にはエサにリノール酸系の油を混ぜて与えた。リノール酸についてはこちら。

結果は、リノール酸系の油を食べた第2群のラットの大腸ガン発生率が69% 。 一方、EPAを与えた第1群のラットでは大腸ガン発生率が3% に抑えられていたのである。 発ガン予防に、EPAが効果的に作用していることがわかる。

発ガン予防だけではない。ガン細胞の増殖が最小限に抑えられ、さらに、ガン細胞の転移も抑制することが、やはりラットの実験でわかったのである。 EPAが発ガン予防、ガンの増殖・転移の抑制に強く働くことはわかったものの、はっきりとしたメカニズムは明らかになっていない。

そして、この作用は大腸ガンのみならず、乳ガンにおいても報告済みと、ガン予防の範囲は広がりをみせている。が、EPAが脚光を浴び始めたのは心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの血管系の病気に対して。血液がサラサラになって血栓症を防いでくれるからである。

魚やアザラシを主食とするイヌイットの疫学調査を約10年にわたって行った。極寒の地・グリーンランドで魚やアザラシを中心に食し、野菜などの摂取が少ないイヌイットの人々に、予想される血栓症が少ない点を解明するためだった。

研究を続け、「イヌイットに血栓症が少ないのは魚やアザラシを食べているからだ。魚やアザラシに含まれているEPAが血栓症や動脈硬化を防いでいる」と発表し、世界の人々を驚かせた。

EPAの作用は認められ、日本でも医科向け治療薬として認可されている。「EPAの恩恵にあずかるにはマイワシがベスト。 1日2匹がちょうどいい分量で、EPA摂取量1グラムをクリアする。

DHAやEPAの効能をみれば血液さらさらが最初に書かれていることを考えると魚の油は積極的に摂りたい。

肉類を多く摂取すると、がんが増える理由は、調理や加工の過程で生まれる代謝物質に発がん性がある、あるいは肉食が多いと腸内細菌が変化し、それががん発生を増やすなど、いくつかの仮説があります。肉などの加工食品は摂りすぎないことがとても大切です。

乳がんについて

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私たちの健康と疾病の状況を統計計学的に捉え、影響を与える因子(原因)と健康状態の因果関係を調べることで、どのような行動が予防に役立つのかを具体的にする。

まざまな問題について、正しい情報を見極めて予防策を分析していく。研究が進む欧米に比べて日本ではまだまだ研究不足のジャンルではあるが、健康に関する科学の基礎とも言える大事な分野であることは間違いない。セミナー第1部では、そんな疫学的視点から乳がん予防のポイントが解説された。
乳がんの教科書はこちら。

日本において乳がんは、女性が羅患するすべてのがんの中で、もっとも増えているがん。15人に1人というから他人事ではない。特に最近急増している。歌舞伎役者の市川海老蔵さんの奥様小林 麻央さんがなくなったことで意識する人が増えたのも最近のことです。

さらに、検診や医療の進歩で先進各国のほとんどで乳がんによる死亡率が下がっている中、日本では上昇している。「日本では94年以降、女性のがんの中で乳がん発症数が第1位。
原因は、晩婚や少子化に伴う月経回数や出産経験数の変化などが考えられます。
それに加えて、食生活の変化や閉経後の肥満の増加なども大きく影響していると言えるでしょう。月経回数や出産回数の調整はできない。

エビデンスによって裏付けされたがん予防法に太りすぎややせすぎない適正体重の維持や家事などの日常生活でできる身体活動の習慣化があげられます。

食生活においては大豆製品(大豆効果はこちら)で大豆イソフラボンを多く摂る人に乳がんが少ないことが明らかになっています。
また、乳酸菌が乳がんや膀胱がんを抑制する可能性も解明されつつあります。

乳がんを抑制するみそにも記載があるとおり、女性には乳酸菌とイソフラボンがキレイと元気に欠かせない。

発がん物質・ニトロソアミンの効果 ビタミンE

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ビタミンE によるガンへの効果について紹介します。

骨、軟骨、乳腺、皮膚、大腸などで発ガン抑制効果が確認されている

今日では化学者に最も強く支持されているのが、「ガン予防にはビタミンE」である。もともとビタミンE が注目されたのは心臓病予防に対する威力だった。

それがビタミンCに発ガン性物質・ニトロソアミン抑制効果が発見されるや、研究はビタミンE にも波及した。ニトロソアミンは決して特別な化学物質ではなく、食べ物の中に含まれている「亜硝酸塩」と「アミン類」を食べ合わせることで、いとも簡単に作られてしまう。パン粉やきな粉などに含まれている亜硝酸塩は、ガンを防ぐ野菜にも硝酸塩として多く含まれ、これが呼吸によって亜硝酸塩に変化する。アミン類はたんばく質の成分で、魚介類や医薬品に多く自然と口に入る物質である。亜硝酸塩もアミン類も単独では発ガン性はないが、胃酸という強力な酸性化で発ガン性物質ニートロソアミンになってしまう。
これがガンの引き金になるのだが、ビタミンE は、ニトロソアミンの生成を阻止する働きがあることが、昭和52年にラットを使った実験で報告された。

研究からビタミンEの発ガン抑制は骨、軟骨、乳腺、皮膚、大腸、口腔・咽頭、膀胱などではっきりと確認されている。

さらに、最近は「若返りのビタミン」としてビタミンEは人気だが、これは抗酸化作用があるからで、細胞を若々しく保ち老化を防ぐということは、当然、ガン予防にも結びつく。

米国ではガン予防効果を期待するためにその目標摂取量を「1日30ミリグラム」としている。それに対して日本はわずか「10ミリグラム」。日本人は普段の食生活から平均8ミリグラム程度は摂取できていると思われるので、10ミリグラムはたやすい目標値。

しかし、実際には食生活の欧米化という点も考慮すると、米国の30ミリグラムを目標とすべきである。

特に、タバコを吸う人や、アルコールを飲む人、インスタント食品やスナック菓子、干物や燻製をよく食べるような人、大気汚染が目立つところに住んでいる人などは、体内の酸化が進むので、よりビタミンEを意識して多く摂取する必要がある。

ビタミンEを多く含む食品は、煎茶、ヒマワリ油、アーモンド、抹茶、小麦胚芽、アンコウの肝、松の実、落花生、マヨネーズ、オリーブオイル、かずのこ、ウナギの蒲焼き、ししゃも、焼きのり、サバ、サンマ、ホウレン草などなどなど。

ビタミン剤でとる場合は、総合ビタミン剤がお勧め。ビタミンE のリサイクルにビタミンC が作用するからである。

エゾウゴギ 免疫系を活性化する

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「エレウテロサイドE」やリグナン化合物が細胞のガン化・老化を抑える

98年の長野オリンピックでは日本のジャンプ陣が大活躍した。その選手たちの多くが飲んでいたとして注目されたのが『エゾウコギ』。

正しくはエゾウコギの根のエキスである。酸素摂取量が増え、集中力が増す。その一方で、ストレスが軽減されるとともに疲労度も減少するというのだ。実際、明治生命の体力医学研究所が行った次の研究がある。

中国産のエゾウコギを使って最大酸素摂取量の変化を調べた。陸上部員16人に3 ヶ月間、エゾウコギを飲用させたところ、エゾウコギを飲用したグループの選手たちは最大酸素摂取量が10.6 % 増加。飲用しなかったグループの選手たちは4.5 % の増加だった。

スポーツの記録を伸ばすために作用するエゾウコギは、ウコギ科の植物で、高さ2メートル程度になる落葉濯木。朝鮮人参、田七人参の仲間で、日本ではエゾウコギ、ロシアではエレウテロコック、アメリカではシベリアニンジン、中国では刺五加(しごか) といわれ、約2000年前の薬興『神農本草経』や16世紀の薬学苫『本草綱目』のいずれでも最高級の評価を受けている。

それだけに、薬理作用は酸素摂取量の増加、抗ストレス、抗疲労作用にとどまらず、性ホルモン増強作用、たんばく質の合成促進作用、抗炎症作用、中枢興奮作用、血圧降下作用、血糖降下作用など、実に幅広い。

もちろん、ここで取り上げるので、「免疫賦活作用」「抗腫瘍作用」「抗酸化作用」も大きく注目されている。

人間の身体を作っている細胞は日々分裂を続け、10の8乗個に1個、変形したガン細胞ができるといわれている。
数日に1個のガン細胞誕生の計算になるが、それがすぐにガン化しないのは、人間の白血球ががんばっているからである。白血球の中のマクロファージ(大食細胞) とNK細胞(ナチュラル・キラー細胞) が一緒になってガン細胞を攻撃する。手に負えないときはマクロファージがキラーT細胞という次の防衛軍に助けを求める。これが免疫系で、この部分をエゾウコギは活性化する。さらに細胞をサビさせる活性酸素を取り除く抗酸化作用もある。エゾウコギの特徴的成分であるエレウテロサイドE やリグナン化合物、クロロゲン酸が活性酸素を取り除くのである。だから、ガン化、老化が抑えられる。ただエゾウコギ製品はタール状の100% エキスから、薄めた物や錠剤、顆粒などいろいろ。含有率をチェックし、より含有率の高い製品を選ぶべきである。

免疫系を活性化し活性酸素を取り除く エゾウゴウキ の癌に対する効果について紹介します。

「エレウテロサイドE」やリグナン化合物が細胞のガン化・老化を抑える

98年の長野オリンピックでは日本のジャンプ陣が大活躍した。その選手たちの多くが飲んでいたとして注目されたのが『エゾウコギ』。

正しくはエゾウコギの根のエキスである。酸素摂取量が増え、集中力が増す。その一方で、ストレスが軽減されるとともに疲労度も減少するというのだ。実際、明治生命の体力医学研究所が行った次の研究がある。

中国産のエゾウコギを使って最大酸素摂取量の変化を調べた。陸上部員16人に3 ヶ月間、エゾウコギを飲用させたところ、エゾウコギを飲用したグループの選手たちは最大酸素摂取量が10.6 % 増加。飲用しなかったグループの選手たちは4.5 % の増加だった。

スポーツの記録を伸ばすために作用するエゾウコギは、ウコギ科の植物で、高さ2メートル程度になる落葉濯木。朝鮮人参、田七人参の仲間で、日本ではエゾウコギ、ロシアではエレウテロコック、アメリカではシベリアニンジン、中国では刺五加(しごか) といわれ、約2000年前の薬興『神農本草経』や16世紀の薬学苫『本草綱目』のいずれでも最高級の評価を受けている。

それだけに、薬理作用は酸素摂取量の増加、抗ストレス、抗疲労作用にとどまらず、性ホルモン増強作用、たんばく質の合成促進作用、抗炎症作用、中枢興奮作用、血圧降下作用、血糖降下作用など、実に幅広い。

もちろん、ここで取り上げるので、「免疫賦活作用」「抗腫瘍作用」「抗酸化作用」も大きく注目されている。

人間の身体を作っている細胞は日々分裂を続け、10の8乗個に1個、変形したガン細胞ができるといわれている。
数日に1個のガン細胞誕生の計算になるが、それがすぐにガン化しないのは、人間の白血球ががんばっているからである。白血球の中のマクロファージ(大食細胞) とNK細胞(ナチュラル・キラー細胞) が一緒になってガン細胞を攻撃する。手に負えないときはマクロファージがキラーT細胞という次の防衛軍に助けを求める。これが免疫系で、この部分をエゾウコギは活性化する。さらに細胞をサビさせる活性酸素を取り除く抗酸化作用もある。エゾウコギの特徴的成分であるエレウテロサイドE やリグナン化合物、クロロゲン酸が活性酸素を取り除くのである。だから、ガン化、老化が抑えられる。ただエゾウコギ製品はタール状の100% エキスから、薄めた物や錠剤、顆粒などいろいろ。含有率をチェックし、より含有率の高い製品を選ぶべきである。

うこん うこんの若返りパワー

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うこん に含まれるクルクミンによる癌への効果を紹介します。

うこんに含まれる「クルクミン」がガンの発生を抑制する

日本では沖縄が主産地のショウガ科の植物・ウコン(鬱金)の抗ガン作用を中心とした研究報告が相次いでいる。

ウコンとは、ターメリック。カレー粉の黄色のもとがウコンである。抗ガン作用に注目が集まったのは1991年。米国大学のグループが「ウコンに含まれるクルクミンがガンの発生を抑制した」と発表したからである。

ネズミの皮膚に発ガン物質ベンゾピレンを塗り、さらに発ガンを促進するTPA という物質を塗った。この状態でガンが発生する確率は0 90% を超える。ところが、TPAにウコンの黄色の色素成分であるクルクミンを混ぜて徐々に量を増やしていったところ、クルクミンをTPAの量の2倍にするとガン発生は、20%以下に抑えられたのである。

さらに、クルクミンを軽口投与すると大腸ガンや悪性リンパ腫のネズミの延命に結びついた。94年には、その薬効を証明するかのように当時の厚生省、文部省、科学技術庁が『がん克服10ヵ年計画』に、ウコンのガン予防プロジェクトを組み込んだのである。

その後も、国立がんセンターや京都府立医科大学グループなどから多くの研究報告があり、これまでに、大腸ガン、前立腺ガン、肺ガン、乳ガンなどの発ガン抑制効果が動物実験レベルで確認済みである。これらの作用はウコンの含有成分クルクミンだけではなく、ウコンの抗酸化作用も大きく働いていると思われる。その抗酸化力をさらにパワーアップさせたのが、ウコンの中で最も抗酸化力の強い秋ウコンを乳酸菌で発酵させて作った発酵ウコンである。
開発したのは沖縄の琉球バイオリソースと琉球大学農学部の本郷富士禰教授。そして発酵ウコンの注目すべき研究が発表された。

人間の体内には身体をサビさせないようにする酵素・SODがある。若いときはそれが十分作用するので8-OHαGという物質が尿中にあまり出ない。ところが、抗酸化力が低下した老人は8-OHαGの尿中量が増加する。

老人病院で10人の患者を調べたところ、20代後半の人々の約4倍になっていた。その老人(平均年齢89歳) 10人に3ヶ月間、発酵ウコンを飲み続けてもらったところ20代後半の人々の約2倍にまで低下。これは50代後半の人々に匹敵するわけで、大変な若返りである。抗酸化パワーが身体を若返らせたということは、老化予防というだけではなく、ガン予防にも効果が明らかになってきたといえる。本郷教授の行った研究でも、抗酸化作用で有名なビタミンEよりも発酵ウコンのほうがより抗酸化作用の強いことが裏付けられている。
ガン細胞への効果・効能 | ウコンの効能・効果

免疫力をアップし、ストレスを解清する物質も含まれる

昭和50年代に爆発的な人気となった大麦若葉エキスの麦線素。アメリカ、カナダといった健康食品先進国で第2次ブームを呼んでいる。

熟年男性では前立腺ガンの手術をした人を中心に、術後の健康回復、ガン再発予防によく飲まれている。麦線素がどのようにパワーを発揮するかについては、科学的に確かめる術はないものの、「ガンを予防する可能性はある」と、東京理科大学の教授 はいう。
その麦緑素には、今日までに研究結果の出ているパワーとしては、以下の4点が注目できる。
  1. 発ガン性物質を分解する
    「試験管内のことですが、発ガン性物質を麦緑素が分解するのです」さらに詳しくいうと、麦線素の中のペルオキシダーゼという酵素パワーだ。この酵素はワサビにも多量に含まれているものの、酸性では活性が低い。が、麦緑素の酵素は酸性に強い。
  2. 免疫力アップ
    ネズミを使った実験で、麦緑素を食べたほうが大幅にスタミナをつけていたのである。「驚くべき結果を得ました。麦線素にスタミナをアップさせる何かが含まれているといえます。それはイコール、免疫力のアップといえるでしょう」
  3. ストレス解消物質含有
    ストレスを解消するベンゾジアゼピン系の物質が麦線素には含有されている。「精神を安定させる不安解消物質です。不安がとれ、ストレスがとれていくのです」
  4. SOD酵素パワー
    ガンを作り出す有害な活性酸素を分解するスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD= 活性酸素消去酵素) が多く含まれている。このほかビタミンA 、C 、E 、そしてミネラルがバランスよく含まれ、カルシウムは牛乳の1倍。これらの4大パワーを引き出すには、効果的な飲み方が大事。冷水を加えて飲む。それだけで、いつでもどこでもガン予防ができるという。


腸内をビフィズス菌優位の状態にすればガン予防に効果大

再発率が極めて高い膀胱ガンに対して、乳酸菌を飲むことで30% も再発を抑えられるという研究報告を行った。

初めて膀胱ガンになり、それも1個のガンの場合、再発率が低いので除外し、対象となった患者は125人で、次の3つのグループ。

  1. A 初めてのガンだが多発している。
  2. B 再発だがガンは1 個のみ。
  3. C 再発、そのうえ多発。
それぞれのグループを2グループに分け、一方に乳酸菌、他方には偽薬を飲ませた。そして1年後、Cグループではあまり差はみられなかったが、AとBグループでは明らかな違いが生じた。偽薬を飲んだ患者の膀胱ガン再発率は竿1%に対し、乳乳酸菌を飲んだ患者のそれは20.8%。24.3% も再発を抑えた。

これをビフィズス菌に詳しい医師はは高く評価する。「乳酸菌とはビフィズス菌のことで、これまでは、生まれつき肝臓ガンになりやすいネズミを飼育すると、その75% が肝臓ガンになってしまうが、そのネズミにビフィズス菌製剤を加えたエサを与えると、肝臓ガンになる率が46%まで低下するという研究はあったのです。

その研究が初めて人間で行われて、いい結果が出たところに大きな意義があるのです。

人間の腸の中には100兆個以上の細菌が棲みつき、種類も100を超える。そして、腸内細菌は善玉菌と悪玉菌に分けられ、悪玉菌の代表格は大腸菌、ブドウ球菌、ウエルシュ菌など。

善玉菌の代表格はビフィズス菌(乳酸菌) やアンドフィルス菌といった乳酸菌である。
腸内に悪玉菌がはびこると、老化を促進させたりするだけでなく、たんばく質を変性させて発ガン性物質を作り出すこともある。

大腸ガンはもとより、乳ガン、前立腺ガン、膀胱ガン、肝臓ガンなどさまぎまなガンを発生させます。
逆に、腸内が善玉ビフィズス菌優位に保たれていると、乳酸菌や酢酸が多く作られ、腸内は酸性に傾き、悪玉菌の増殖にブレーキがかかるし、とりわけビフィズス菌は、悪玉菌を直接叩く唯一の善玉菌でもある。それだけに、ガンを予防するためにも、腸内にビフィズス菌優位の状態を作り上げることが重要になる。それには次の3項目を実行すべき

  1. ヨーグルトか粉ミルクを毎日食べる。
  2. オリゴ糖を摂取する。
  3. 食物繊維を多く摂取する。
ビフィズス菌は乳糖で増えます。だからヨーグルトや粉ミルクがいいのです。

ヨーグルトの乳酸菌は腸内環境を整え、細胞のがん化を防ぐ

でも紹介されています。
また、オリゴ糖はビフィズス菌のエサになりますし、食物繊維もビフィズス菌を増やすように働いてくれるのです。
そのうえ、ビフィズス菌製剤を飲むとベスト。口から飲んだ場合、ビフィズス菌が胃の中で胃酸に殺されてしまうので、腸でしか溶けないカプセル入りのビフィズス菌製剤なども最近は市販されている。なお、最近は防腐剤の入った食べ物も多いが、防腐剤は善玉菌を殺してしまうので、なるべく防腐剤の入っていない食品を食べる習慣も身につけたほうがいいでしょう。

糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧の改善にも効果があるアロエの有効成分

「医者いらず」ともいわれているのが、アロエ。世界には600を超える種類があるものの、日本で苦からポピュラーなのは「キダチアロエ」。

最近アメリカから入ってきた『アロエベラ』も普及し、今日ではこの2種類が日本で愛用されており、効能はほぼ同じと思ってよい。

ユリ科の多年草で原産地はアフリカの地中海沿岸といわれ、古代エジプト時代にはすでに薬草としての本領を発揮していたようだ。スタートは下剤。これが進み、紀元前1世紀にローマ皇帝ネロの侍医が著した「ギリシア本草」によると、薬効の領域は広がり、下剤の意味をも含んだ整腸作用、目の洗浄、痔、黄痘などなど、すでに万能薬に。

日本へは鎌倉から室町時代に、中国から伝わったようで、当時は計画的な栽培ではなく、山野に自生して増えていった。愛されてきたアロエの研究は数多く、抗ガン作用の研究についても、最近は日本癌学会での発表の常連研究対象となっている。ガンに対する研究は、愛知県がんセンター、九州大学医学部など多くの研究機閑で行われている。

その数ある研究の中から、藤田保健衛生大学生薬研究塾の別府秀彦医学博士らのラットを使った研究を取り上げたい。

体内にできたガンに、また、皮膚にできたガンに対してもアロエは有効に作用したのである。

まずは肝臓ガン。ラットの腹腔内にガンを作りやすくする薬剤を注射して2週間後に、ラットを2グループに分けた。

一方はこれまでどおりのエサを。もう一方には30% アロエの凍結乾燥粉末を... 。6週間後に両グループのラットの肝臓ガン病変をチェック。その病変の面積を比較するとアロエ凍結乾燥粉末を摂取したラットのほうが、なんと27% もガンが抑えられていた。

次に、発ガン物質をラットの皮膚に塗る。そのあと、一方のラットにはアロエの抽出液を塗った。
すると、アロエを塗らなかったラットには皮膚ガンができ、アロエを塗ったラットには皮膚ガンができなかったのだ。研究はあくまでも動物実験段階ではあるが、抗ガン作用のある成分がアロエに含まれているのは間違いないところ。あの世界トップのパスツール研究所( フランス) の動物実験では、免疫機能をアップする作用も発見、発表されている。アロエの有効成分はすでに世界各国の研究で30種類をはるかに超えており、抗ガン作用のほか、糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧など、まさしく万病に... 。
その中で、ガン予防となると、普段からアロエを食べたり飲んだりしておくのがいい、と各国の研究者が異口同音にいう。

その場合、気をつけなければならない副作用がある。アレルギーだ。これを知るために、自分でできるパッチテストを。就寝前に3 センチ四方に切ったアロエのゼリー状の部分を腕に乗せ、その上にガーゼをのせて絆創膏でとめる。翌朝、赤くなっていたりかゆみがなければ、アロエによるアレルギーはないと判断できる。ジュースとして、またアロエの刺身、サラダ、天ぶら、そばだれにと、いろいろ飲食されている。が、食べ過ぎは禁物。幅8センチ、長さ3 センチぐらい(皮なしで40グラム程度) がピッタリ。これがガンにならない身体を作ってくれるのだ。

最近は無添加のアロエの原液もある。

黒くなったバナナに多く含まれるBRM様物質がガン予防に効果大

ガンが治療の時代から予防の時代へと移っている今日、やはり、日本癌学会でもガン予防のテーマに注目が集まっている。
とりわけ、身近な食材を使って実験する研究者が多くなってきているのは、副作用を心配することが少ないからである。

ナス、みそ、ミカン、牛乳、ニンニク、ウコン、しそ、緑茶などなど。そして、『第粥回日本癌学会』でマスコミの注目をどっと集めたのが、バナナである。バナナなら、忙しい朝の食事代わりに、1本食べられるし、ちょっとお腹がすいた… なんてときにももってこい。そんな手軽さとおいしさで、バナナの研究が注目された。
「バナナのがん抑制効果の研究」を、すでに6年にわたって行っている帝京大学薬学部の山崎正利教授グループが発表した。この年は、バナナの熟度の遠いによって、BRM様物質がどれほど活性化されるかの研究報告だった。

このBRM様物質はバナナに豊富に含まれており、身体を病気から守ってくれる生体防御機能をパワーアップすることが、すでにわかっている。

エチレンガス処理された直後の緑のバナナは、ある程度の活性は認められたが、その後、バナナが熟すに従って予想に反して免疫活性は低→ 。何と、最も美しく、通常食される黄色のバナナでは、活性は最低を示した。つまり、この最も美しい状態でのバナナは、姿に反してガン予防効果は最も低いのである。さらに熟成が増すと、バナナには黒いシュガースポットが出現する。シュガースポットが多くなればなるほど活性は上昇。そして、バナナ全体が黒くなった状態で、免疫活性は最高を記録した。つまり、腐る寸前がもっとも免疫活性が強力なのである。バナナの中のB RM活性は未熟な状態と過熱な状態で強く、熟度に依存することが明らかになったのである。これまでは、ガン予防には1日3本程度といわれたバナナだが、免疫活性が最大の過熱な黒くなったバナナであれば、1日1本で十分ガン予防効果を発揮するという。栄養価の高いバナナは、価格的にどんどん安くなっているありがたい食品。毎日のおやつに、また、朝食にバナナを食べる習慣がおすすめ。