疲れをためない生活習慣その5

日々の暮らしに適度な緊張感が必要

からだのそうじは、決して一時的な応急措置ではなく、一生続く自分との付き合いにおいて、欠かせない視点。いつまでも健康で魅力的な自分でいたいなら、アンチエイジングにお金や時間をかけるよりも、ずっと効果的です。「からだのそうじ=排泄」を意識すること、自分のからだについて考えることは、自分のからだをひとつのクリアボックスのようにすることと同じです。

つまり、そこに何が入っているのかを見極めやすくするということ。単純に量をたくさん食べる食べすぎだけでなく、糖分や塩分の過剰摂取といったことが肌をはじめ、からだの状態に反映されるのは明らかです。エネルギーのとりすぎで、自分のからだが処理できるエネルギーの「適量」を超えてしまうと、食べたものの消化と吸収がスムーズにいかなくなる。

たとえば糖質たっぷりの炭水化物や甘いものは、からだには負担になります。糖分のとりすぎで、もっとも負担を受けるのは腎臓。腎臓という臓器は血液を濾過するフィルターの役目があるんだけど、糖分をとりすぎると、捨てられない老廃物が結晶化して腎臓にたまってしまいます。だから、いわゆる「からだの詰まり」につながりやすい。また、炭水化物や甘いものなど、糖分をとると血糖値が上がる。血糖値が上がると、血液の生産量が減るので、「冷え」にもつながってしまいます。

ためしに、自分がその日、口に入れたものを、残らず書き出してみましょう。朝昼晩のな食事だけでなく、間食や口さびしいときに何気なく舐めたアメやガムまで書き出してみると、いかに自分が考えている以上のものを摂取しているかが見えてくるでしょう。

アメやガムは間食だと思っていない人もいますが、それも立派な間食です。そして、それをもとに、自分が「いつ食べた何」がからだに影響を与えたのか、そのあとのからだに起こった変化と照らし合わせて考えてみます。自分というクリアボックスに何が入っているのかを把握できていたら、「あれだけ甘いものを食べたんだから冷えてもおかしくないな」と、そのあとに起こる「冷え」も納得がいくはずです。

今の時代は特に、緊張感もなく安心し切って毎日を過ごしているので、自分が本当に何をもっていて何をもっていないのか、自分がどれくらい恵まれているのか、ということが見えなくなっています。それは、からだについてもいえることです。自分のからだがどういう状態で、何が過剰で何が不足しているのか。そういう意識をもたず、ただ流されて過ごしてしまうと、日常生活や食生活にマイナスの方向で影響します。

骨盤の開閉もスムーズに行なわれなくなって、結果、骨盤がズレていくことになる。骨盤ズレると、排泄は滞りがちになり、結果からだの不調を引き起こすことにもなります。便秘なんてその最たるものです。骨盤のズレが便秘を引き起こし、それが皮膚の正常な呼吸を妨げ、ニキビやヤ吹き出ものにもつながっていく。悪循環です。

人間どんなに成功しても、結局残るのは自分のからだひとつ。人生の最後まで、このからだとは付き合っていかなくちゃいけないのです。それなら、吹き出ものがしょっちゅう出るからだより、いつもピカピカしているからだのほうが、絶対にいい。だから、自分の口に入るものにはきちんと責任をもつことです。そして適度な緊張感をもって生活にメリハリをつけて生きていくことです。

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