疲れをためない生活習慣その1

週に1回は徹底的に体をつかう

翌日に疲れを残さないためには、その日その日を「きちんと疲れ切ること」が大切だということです。基本的に週に1~2回は、徹底的に自分のからだを疲労させたいと念頭において生活をしています。1日を終えたときに、全身がまんべんなく疲労して、偏りがないのが理想です。治療院の仕事で手も動かした、仕事でエネルギーを使い切っていないことのほうが多いように思います。

となれば、そこを使わなきや! と思うわけです。だから、たとえば1日のスケジュールの中で次の仕事までの間に1 ~2時間くらい余裕があったら、近くのゴルフの練習場などに行ってからだを動かします。そこで200発くらい打つと、足と腰を使うし、呼吸器にもいい負荷がかかります。そうするといい具合に疲れて、夜は寝床についた瞬間に眠りに落ちます。

どちらかというと、今の人たちは「疲れ切る」ことが少ないのでしょう。学生のころは部活動などで、運動系ならむちゃくちゃ走り込みをやらされたり、文力化系でも、それにすべて懸けてます! つてくらいがんばったりしていたでしょう。高校くらいまでは、毎日それなりに疲れていたんです。

ただし、たとえ疲れたとしても、それが「不調」につながることなんてなかったはず。その理由は、若くて体力があったから、というだけではありません。エネルギーを使い切っていたからこそ、毎日全力投球でもやっていけたんです。からだの「疲れ」そのものは、決して年齢のせいだけではないんです。 実は、からだは「疲れたがっている」けまた、「寝食忘れて」という言葉があるように、何かに夢中になっているときは不思議と、睡眠時間が少なくても、ご飯を食べなくても平気だったりするものです。

すでも近ごろは、「あまりお腹は空いてないけど、お昼の時間だからとりぁえず食べておこう」というように、頭で先に考えることで、からだ本来の欲求に対して鈍くなるような行動をとってしまう人が多くなっているんです。その結果、たとえば食べることに関していえば、胃腸を疲れさせることになり、それが肩こりなどにも発展してしまっているわけです。

さらにいえば、頭は疲れているのに、からだは疲れていない人が多い。「もっと動きたい」「動いて疲れたほうが逆に調子がいい」というからだ本来の欲求に気づかないんだよね。疲れが偏ると眠れなくなるなどの変調をきたすことも増えます。そうなる前に、頭もからだもまんべんなく疲れ切る生活をしよう!これって決して難しいことじやないし、読めば、おそらく「たったそれだけでいいの? 」と思う話がほとんどだと思います。この「たったそれだけ」の方法を本当に実践するかどうかで、老化のスピードも変わってきます。

でもそれが当たり前の.毎日になったら、もう「疲れ」とは無縁です。いや、疲れるかもしれないけど、逆にそれはクセになるくらい爽快感のある疲れのはず。ぜひ実感してください。

肩甲骨を動かすと美しいバストになる

現代人は特に、肩甲骨を全可動域にわたって動かすことが少なくなって、サビついています。手や指先はよく動かしているけど、肘をまともに動かせないなんて人はけっこう多いんです。これは、実は疲れだけじゃなく、女性の「胸」にも影響してきます。

ツヤ、ハリがあって形がいい胸になる秘訣は、肩甲骨にあるんです。肩甲骨がスムーズに動くことによって、肩甲骨と肋骨の間にある血管やリンパ管の流れがよくなり、胸に栄養が行きわたります。60代後半の奥さまたちが、よく「今の若い子たちの胸はショボイわねえ」なんていっています。

彼女たちの世代と、今の若い女の子たちで何が違うかっていえば、60代後半の彼女たちは全身を使って「家事」をしていた時代の人たちです。つまり「手や足を使っている」世代だということ。その世代の人たちが家事をやっていたのは、脱水できる洗濯機さえなかった時代だから、少なくとも毎日洗濯ものを手で絞って、物干し竿に干すという作業がありました。

さらに、そうじ機や食器洗い機なしに家事をしていたり、場合によっては畑仕事なんかも経験してきた人になる。畑仕事って全身作業です。しゃんがんだり、立ったり、手を上げたり下ろしたり。それも暑い日も寒い日も作業をする。季節によって外部環境が変化する1年間の中で、作物を育てるために畑を耕さなきやいけないし、作物が育ったら収穫の作業もあります。

農閑期(農業の仕事がひまな時期) は農閑期でやることは山ほどあるのです。これはかなりのハードワークです。さらに、農業を年間通してやっていると、季節に合わせて、偏った動作ではなくていろいろな作業をやることになります。

たとえば、異冬にただちょこちょこ葉っぱを摘んでいる程度だとからだが冷え切ってしまいますが、くわで土を掘り起こすという作業も必要だから、からだとしてはちょうどいいのです。その時季ごとに適切な、やるべきことをやっていくだけで、全身の関節がつつがなくなめらかに動くようになっていくのです。それが当たり前の日常だったんです。からだをまんべんなく使うことで、まさに日々「からだのそうじ」をしながら生きていたんです。

部屋の掃除はダイエットにもなる

昔の生活習慣がからだにいいからといって、それに戻すというのは不可能です。しかも、今の便利な時代だからこそ享受できるメリットだってたくさんあります。だから、今の時代にいつまでも健康で美しくいるためには、どれだけ自分のからだを意識して使っているか、ちょっとした工夫が重要です。そもそも、からだに必要な動きって、本当に日常的な動作なんです。だから、まずはそれを面倒くさがらずに楽しんでやることからはじめましょう。

エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使ったり、車を使うのをやめて歩いたり、部屋をこまめにそうじしたりなら、誰でもすぐできますね。

なかでも意外と効果があるのが、部屋のそうじ。そうじもしっかりやろうと思ったら、全身を使うだけでなく、神経も細かく使う必要があります。これは意外にエネルギーを消費します。関節の可動域を維持することになるだけでなく、からだのエネルギー循環もよくします。

さらにそうじのいいところは、快適に生きるために日常的に行なうものだということです。だから、特別に何かをするよりも、よほど効率的でダイエット効果も高いのです。たとえば拭きそうじは、しゃがんで行なう動作だから排便促進効果もあります。家をきれいにすることや、食事をつくる、洗濯物を干すなどの家事全般にはじまり、たとえば自分の身なりを整えるといったことでも、真剣にやれば、それだけでからだの正常な可動域は維持されるんです。髪の毛にブラシをかけるには手を後ろに回すし、お風呂で背中をきれいにしようと思ったら、腕を後ろに回すでしょう。大切なのは、自分に手を抜かないってこです。

人間下手に偉くなると損だとつくづく思います。たとえば会社の社長さんの多くは、出勤するときはもちろん車の送迎がつくし、ちょっとした買いものでも誰かが行ってきてくれます。そうしたら、足腰が硬くなっていき、どんどん弱っていって、最後は椎間板ヘルニアか坐骨神経痛かぎっくり腰になる。これは、からだを使わないことで起こるわかりやすい弊害です。

でも、これって、決して偉い人だけの話じゃない。からだをきちんと使わなければ、誰にでも起こり得ることです。便秘だ、生理痛だ、肌荒れだと悩んでいるなら、からだをもっと積極的に使おう。からだをちゃんと使っていれば、排泄も滞りなく行なわれて、そういった悩みとは無縁になるはずです。

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