「癌」と一致するもの

魚の油に含まれる「EPA」が大腸がんを防ぐ

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

血液がサラサラになって、血栓症を防いでくれる働きもある

背の青い魚であるマイワシ、マグロ、ブリ、サバ、サンマ、ウナギなどに多く含まれるのは、何も「頭の働きを良くする DHA(ドコサヘキサエン酸)」ばかりではない。

魚の油には注目のEPA(イコサペンタエン酸) も多く含まれており、ここへきて、大腸ガンを抑えるという報告が毎年、癌学会で発表されている。

たとえば、関西医科大はラットを使った実験でEPAの有効性を調べた。発ガン物質を投与して大腸ガンになりやすくしたラットを2群に分けた。そして、第1群にはエサに純度91% のEPAを混ぜて与え、第2群にはエサにリノール酸系の油を混ぜて与えた。リノール酸についてはこちら。

結果は、リノール酸系の油を食べた第2群のラットの大腸ガン発生率が69% 。 一方、EPAを与えた第1群のラットでは大腸ガン発生率が3% に抑えられていたのである。 発ガン予防に、EPAが効果的に作用していることがわかる。

発ガン予防だけではない。ガン細胞の増殖が最小限に抑えられ、さらに、ガン細胞の転移も抑制することが、やはりラットの実験でわかったのである。 EPAが発ガン予防、ガンの増殖・転移の抑制に強く働くことはわかったものの、はっきりとしたメカニズムは明らかになっていない。

そして、この作用は大腸ガンのみならず、乳ガンにおいても報告済みと、ガン予防の範囲は広がりをみせている。が、EPAが脚光を浴び始めたのは心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの血管系の病気に対して。血液がサラサラになって血栓症を防いでくれるからである。

魚やアザラシを主食とするイヌイットの疫学調査を約10年にわたって行った。極寒の地・グリーンランドで魚やアザラシを中心に食し、野菜などの摂取が少ないイヌイットの人々に、予想される血栓症が少ない点を解明するためだった。

研究を続け、「イヌイットに血栓症が少ないのは魚やアザラシを食べているからだ。魚やアザラシに含まれているEPAが血栓症や動脈硬化を防いでいる」と発表し、世界の人々を驚かせた。

EPAの作用は認められ、日本でも医科向け治療薬として認可されている。「EPAの恩恵にあずかるにはマイワシがベスト。 1日2匹がちょうどいい分量で、EPA摂取量1グラムをクリアする。

DHAやEPAの効能をみれば血液さらさらが最初に書かれていることを考えると魚の油は積極的に摂りたい。

肉類を多く摂取すると、がんが増える理由は、調理や加工の過程で生まれる代謝物質に発がん性がある、あるいは肉食が多いと腸内細菌が変化し、それががん発生を増やすなど、いくつかの仮説があります。肉などの加工食品は摂りすぎないことがとても大切です。

免疫機能を高め、人体のパワーを広範囲にアップさせる働きがある

プロポリスは『日本癌学会』では91年から研究発表の常連食品となり、『プロポリスに含まれる殺癌細胞物質』『プロポリスの抗腫瘍作用』など数多くの研究が発表されてきた。

そして、日本免疫療法研究所理事長が杏林大学医学部第1外科グループと共同で発表した商品は、とりわけ注目を集めた。

マウスを使った実験で、腫瘍を移植したマウス60匹を2グループに分けた。一方にはプロポリスをエサに混ぜて与え、もう一方には通常のエサだけを与えた。すると、21日目に通常のエサを投与したグループのすべてが死亡したのに対し、プロポリスを混ぜたエサを食べていたマウスは、生存し続けたのである。

はっきりと抗ガン作用が裏付けられたといえる。もちろん、その後も研究は続けられさまぎまな結果が報告された。「プロポリスの免疫細胞、特にNK細胞や白血球の増加に関する研究も行い、プロポリスが免疫機能を高め、ガン細胞の増殖を抑制したり、BRM(生体応答修飾物質) としての作用が顕著であることが確認されました。

BRMとは、免疫系にとどまらず、もっと広い生物反応を包括した概念で、人体のパワーを広範囲にアップしているのである。

抗ガン作用で人気のプロポリスは、ギリシア語で『敵の侵入を防ぐ城塞』の意。めてきた草木の樹液を、ミツバチ自身の唾液などの分泌物と混ぜて作ったもの。

ハチは巣の入り口や内部に搾り付けてコーティング。それによって殺菌作用が働き、ミツバチが築これをミツバミツバチの群れが雑菌から守られるのだ。

そのプロポリス、ここへきて粗悪品ウンヌンの詰もちらほら。「ブラジル産がいいといいますが、それもミナス産。何がいいかというと、ミツバチの集めてくる草木の樹液が素晴らしく、その草木自体、もう漢方薬なんです。

乳ガン、子宮ガン、肺ガン、前立腺ガン、肝臓ガンなど、数多くの末期ガン患者が生還しているという。
予防で飲むなら、ドリンクがあります。これなら飲みやすいですし、1日1本程度でいいでしょう。

ローヤルゼリーについてはこちら。

免疫系を活性化し活性酸素を取り除く エゾウゴウキ の癌に対する効果について紹介します。

「エレウテロサイドE」やリグナン化合物が細胞のガン化・老化を抑える

98年の長野オリンピックでは日本のジャンプ陣が大活躍した。その選手たちの多くが飲んでいたとして注目されたのが『エゾウコギ』。

正しくはエゾウコギの根のエキスである。酸素摂取量が増え、集中力が増す。その一方で、ストレスが軽減されるとともに疲労度も減少するというのだ。実際、明治生命の体力医学研究所が行った次の研究がある。

中国産のエゾウコギを使って最大酸素摂取量の変化を調べた。陸上部員16人に3 ヶ月間、エゾウコギを飲用させたところ、エゾウコギを飲用したグループの選手たちは最大酸素摂取量が10.6 % 増加。飲用しなかったグループの選手たちは4.5 % の増加だった。

スポーツの記録を伸ばすために作用するエゾウコギは、ウコギ科の植物で、高さ2メートル程度になる落葉濯木。朝鮮人参、田七人参の仲間で、日本ではエゾウコギ、ロシアではエレウテロコック、アメリカではシベリアニンジン、中国では刺五加(しごか) といわれ、約2000年前の薬興『神農本草経』や16世紀の薬学苫『本草綱目』のいずれでも最高級の評価を受けている。

それだけに、薬理作用は酸素摂取量の増加、抗ストレス、抗疲労作用にとどまらず、性ホルモン増強作用、たんばく質の合成促進作用、抗炎症作用、中枢興奮作用、血圧降下作用、血糖降下作用など、実に幅広い。

もちろん、ここで取り上げるので、「免疫賦活作用」「抗腫瘍作用」「抗酸化作用」も大きく注目されている。

人間の身体を作っている細胞は日々分裂を続け、10の8乗個に1個、変形したガン細胞ができるといわれている。
数日に1個のガン細胞誕生の計算になるが、それがすぐにガン化しないのは、人間の白血球ががんばっているからである。白血球の中のマクロファージ(大食細胞) とNK細胞(ナチュラル・キラー細胞) が一緒になってガン細胞を攻撃する。手に負えないときはマクロファージがキラーT細胞という次の防衛軍に助けを求める。これが免疫系で、この部分をエゾウコギは活性化する。さらに細胞をサビさせる活性酸素を取り除く抗酸化作用もある。エゾウコギの特徴的成分であるエレウテロサイドE やリグナン化合物、クロロゲン酸が活性酸素を取り除くのである。だから、ガン化、老化が抑えられる。ただエゾウコギ製品はタール状の100% エキスから、薄めた物や錠剤、顆粒などいろいろ。含有率をチェックし、より含有率の高い製品を選ぶべきである。

うこん うこんの若返りパワー

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

うこん に含まれるクルクミンによる癌への効果を紹介します。

うこんに含まれる「クルクミン」がガンの発生を抑制する

日本では沖縄が主産地のショウガ科の植物・ウコン(鬱金)の抗ガン作用を中心とした研究報告が相次いでいる。

ウコンとは、ターメリック。カレー粉の黄色のもとがウコンである。抗ガン作用に注目が集まったのは1991年。米国大学のグループが「ウコンに含まれるクルクミンがガンの発生を抑制した」と発表したからである。

ネズミの皮膚に発ガン物質ベンゾピレンを塗り、さらに発ガンを促進するTPA という物質を塗った。この状態でガンが発生する確率は0 90% を超える。ところが、TPAにウコンの黄色の色素成分であるクルクミンを混ぜて徐々に量を増やしていったところ、クルクミンをTPAの量の2倍にするとガン発生は、20%以下に抑えられたのである。

さらに、クルクミンを軽口投与すると大腸ガンや悪性リンパ腫のネズミの延命に結びついた。94年には、その薬効を証明するかのように当時の厚生省、文部省、科学技術庁が『がん克服10ヵ年計画』に、ウコンのガン予防プロジェクトを組み込んだのである。

その後も、国立がんセンターや京都府立医科大学グループなどから多くの研究報告があり、これまでに、大腸ガン、前立腺ガン、肺ガン、乳ガンなどの発ガン抑制効果が動物実験レベルで確認済みである。これらの作用はウコンの含有成分クルクミンだけではなく、ウコンの抗酸化作用も大きく働いていると思われる。その抗酸化力をさらにパワーアップさせたのが、ウコンの中で最も抗酸化力の強い秋ウコンを乳酸菌で発酵させて作った発酵ウコンである。
開発したのは沖縄の琉球バイオリソースと琉球大学農学部の本郷富士禰教授。そして発酵ウコンの注目すべき研究が発表された。

人間の体内には身体をサビさせないようにする酵素・SODがある。若いときはそれが十分作用するので8-OHαGという物質が尿中にあまり出ない。ところが、抗酸化力が低下した老人は8-OHαGの尿中量が増加する。

老人病院で10人の患者を調べたところ、20代後半の人々の約4倍になっていた。その老人(平均年齢89歳) 10人に3ヶ月間、発酵ウコンを飲み続けてもらったところ20代後半の人々の約2倍にまで低下。これは50代後半の人々に匹敵するわけで、大変な若返りである。抗酸化パワーが身体を若返らせたということは、老化予防というだけではなく、ガン予防にも効果が明らかになってきたといえる。本郷教授の行った研究でも、抗酸化作用で有名なビタミンEよりも発酵ウコンのほうがより抗酸化作用の強いことが裏付けられている。
ガン細胞への効果・効能 | ウコンの効能・効果

糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧の改善にも効果があるアロエの有効成分

「医者いらず」ともいわれているのが、アロエ。世界には600を超える種類があるものの、日本で苦からポピュラーなのは「キダチアロエ」。

最近アメリカから入ってきた『アロエベラ』も普及し、今日ではこの2種類が日本で愛用されており、効能はほぼ同じと思ってよい。

ユリ科の多年草で原産地はアフリカの地中海沿岸といわれ、古代エジプト時代にはすでに薬草としての本領を発揮していたようだ。スタートは下剤。これが進み、紀元前1世紀にローマ皇帝ネロの侍医が著した「ギリシア本草」によると、薬効の領域は広がり、下剤の意味をも含んだ整腸作用、目の洗浄、痔、黄痘などなど、すでに万能薬に。

日本へは鎌倉から室町時代に、中国から伝わったようで、当時は計画的な栽培ではなく、山野に自生して増えていった。愛されてきたアロエの研究は数多く、抗ガン作用の研究についても、最近は日本癌学会での発表の常連研究対象となっている。ガンに対する研究は、愛知県がんセンター、九州大学医学部など多くの研究機閑で行われている。

その数ある研究の中から、藤田保健衛生大学生薬研究塾の別府秀彦医学博士らのラットを使った研究を取り上げたい。

体内にできたガンに、また、皮膚にできたガンに対してもアロエは有効に作用したのである。

まずは肝臓ガン。ラットの腹腔内にガンを作りやすくする薬剤を注射して2週間後に、ラットを2グループに分けた。

一方はこれまでどおりのエサを。もう一方には30% アロエの凍結乾燥粉末を... 。6週間後に両グループのラットの肝臓ガン病変をチェック。その病変の面積を比較するとアロエ凍結乾燥粉末を摂取したラットのほうが、なんと27% もガンが抑えられていた。

次に、発ガン物質をラットの皮膚に塗る。そのあと、一方のラットにはアロエの抽出液を塗った。
すると、アロエを塗らなかったラットには皮膚ガンができ、アロエを塗ったラットには皮膚ガンができなかったのだ。研究はあくまでも動物実験段階ではあるが、抗ガン作用のある成分がアロエに含まれているのは間違いないところ。あの世界トップのパスツール研究所( フランス) の動物実験では、免疫機能をアップする作用も発見、発表されている。アロエの有効成分はすでに世界各国の研究で30種類をはるかに超えており、抗ガン作用のほか、糖尿病、胃・十二指腸潰瘍、高血圧など、まさしく万病に... 。
その中で、ガン予防となると、普段からアロエを食べたり飲んだりしておくのがいい、と各国の研究者が異口同音にいう。

その場合、気をつけなければならない副作用がある。アレルギーだ。これを知るために、自分でできるパッチテストを。就寝前に3 センチ四方に切ったアロエのゼリー状の部分を腕に乗せ、その上にガーゼをのせて絆創膏でとめる。翌朝、赤くなっていたりかゆみがなければ、アロエによるアレルギーはないと判断できる。ジュースとして、またアロエの刺身、サラダ、天ぶら、そばだれにと、いろいろ飲食されている。が、食べ過ぎは禁物。幅8センチ、長さ3 センチぐらい(皮なしで40グラム程度) がピッタリ。これがガンにならない身体を作ってくれるのだ。

最近は無添加のアロエの原液もある。

黒くなったバナナに多く含まれるBRM様物質がガン予防に効果大

ガンが治療の時代から予防の時代へと移っている今日、やはり、日本癌学会でもガン予防のテーマに注目が集まっている。
とりわけ、身近な食材を使って実験する研究者が多くなってきているのは、副作用を心配することが少ないからである。

ナス、みそ、ミカン、牛乳、ニンニク、ウコン、しそ、緑茶などなど。そして、『第粥回日本癌学会』でマスコミの注目をどっと集めたのが、バナナである。バナナなら、忙しい朝の食事代わりに、1本食べられるし、ちょっとお腹がすいた… なんてときにももってこい。そんな手軽さとおいしさで、バナナの研究が注目された。
「バナナのがん抑制効果の研究」を、すでに6年にわたって行っている帝京大学薬学部の山崎正利教授グループが発表した。この年は、バナナの熟度の遠いによって、BRM様物質がどれほど活性化されるかの研究報告だった。

このBRM様物質はバナナに豊富に含まれており、身体を病気から守ってくれる生体防御機能をパワーアップすることが、すでにわかっている。

エチレンガス処理された直後の緑のバナナは、ある程度の活性は認められたが、その後、バナナが熟すに従って予想に反して免疫活性は低→ 。何と、最も美しく、通常食される黄色のバナナでは、活性は最低を示した。つまり、この最も美しい状態でのバナナは、姿に反してガン予防効果は最も低いのである。さらに熟成が増すと、バナナには黒いシュガースポットが出現する。シュガースポットが多くなればなるほど活性は上昇。そして、バナナ全体が黒くなった状態で、免疫活性は最高を記録した。つまり、腐る寸前がもっとも免疫活性が強力なのである。バナナの中のB RM活性は未熟な状態と過熱な状態で強く、熟度に依存することが明らかになったのである。これまでは、ガン予防には1日3本程度といわれたバナナだが、免疫活性が最大の過熱な黒くなったバナナであれば、1日1本で十分ガン予防効果を発揮するという。栄養価の高いバナナは、価格的にどんどん安くなっているありがたい食品。毎日のおやつに、また、朝食にバナナを食べる習慣がおすすめ。

血液もサラサラにしてくれるので、脳卒中、狭心症、心筋梗塞の予防にも

夏の食卓の定番といえば冷奴、そうめん、ぎるそばなどがあり、これに欠かせないのが薬味。
とりわけ、しそに注目したい。しそには赤じそと青じそがあり、青じそは大葉といわれ、今日では一年中手に入るものの、旬は夏。

薬味として重宝されるのはしその香りのシソアルデヒトが食欲を増進させるからである。
加えて、それは細菌類の繁殖を抑える抗菌作用もあるため、刺身に飾り付けられている。さらに、しそには精神安定作用があるので、疲れて眠れない夜などには、しそ入りのおかゆが誘眠効果を発揮してくれる。免疫力は、このようにアップできるのだが、実は、しそ自体にガンを抑制する働きのあることがわかっている。

これは、近畿大学生物理工学部の教授グループの研究。121種類にも及ぶ野菜や果物の中から30%以上、ガンの増殖を抑えた3品目のうち、青じそに注目。青じそがガンを抑制したのはその中に含まれるオレアノール酸の作用であった。

そこで、教授グループはマウスを使って発ガン抑制を実験、研究した。オレアノール酸を塗らなかったマウスのグループには、5週目から腫瘍が発生し始め、9週目になるとすべてのマウスに腫瘍ができてしまった。

一方、同じ条件のマウスにオレアノール酸を塗った。すると、5週たっても腫癌が発生しない。
10週目にやっと腫瘍が発生したマウスが出始め、20週たった時点でも約40% のマウスに腫瘍が発生しているにすぎなかった。確実に腫瘍を抑制したのである。ガン以外にも、非常に患者の増えているアレルギー疾患にもパワーを発揮することがわかっている。

抗アレルギー効果を発見したのは帝京大学薬学部の教授。しそには免疫機能が過剰になりすぎたときにその過剰を抑える働きがあるのだ。免疫が過剰となって起きる疾患としてはリウマチ、肝炎、肺炎、アレルギー、アトピー性皮膚炎など数多い。そういう方々にも、しそは積極的に摂取してほしい食材なのである。薬味のみならず、スパゲッティにも、カツオのたたきにも、ありとあらゆる料理にどんどん工夫して使ってほしい。

血液もサラサラにしてくれるので、脳卒中、狭心症、心筋梗塞の予防にももってこい。ただし、調理で注意してほしいのは一点だけ。熱を加えすぎないこと。重要な作用が失われるからで、おかゆなどの場合は、できあがった後に細かく刻んでふりかける程度がいい。

野菜の中でもガンへの抑制効果が高い「なす」」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

異常細胞を抑制する作用あり。煮ても炒めても揚げても効果は変わらない

98年の『第57回・日本癌学会総会』では、ナスが大いに注目を集めた。
研究発表を行ったのは、名古屋大学医学部と愛知学院大学歯学部のグループ。

古くからナスには異常細胞を抑制する作用がある、と言い伝えられていたが、まずはそれが正しいかどうかを実験。

ナスの抽出物がウイルス性のイボの治療に有効。と結果が出たのである。そこで、試験管内でのガン細胞増殖抑制効果を調べた。ナスを搾って抽出物を取り出し、沈殿物を除去。その抽出液を10、20、30 % の3種類にし、卵巣ガンなど8種類のガン細胞に加えたのである。
すると、いずれのガン細胞の増殖をも見事に抑え、とりわけ、卵巣ガンを抑える作用は顕著だった。ただし、これは試験管内での効果であって、人間に対してはこれからの研究によるが、抗ガン剤への新しい道がひとつ増えたことは明るい材料といえよう。もちろん、ナスのガン抑制作用を裏付ける研究はこれだけではない。

東京大学医科学研究所外科の講師が、身近な野菜82種類をテストし、ガン細胞を抑制することを裏付けている。

その中に、ナスも登場。ナスのへたの部分はガン抑制率74.8 % で第6位、ナスの皮は第7位で73.7% 、ナスの実は59.2 % だった。このような野菜には、ビタミンC などすでにガン予防効果がわかっているものも多く含まれる。それらを除いた野菜1種類のパワーを研究したのが農林水産省食品総合研究所。

ブロッコリーを抑えてナスが第1位。ガン抑制率は非加熱で82.5% 、加熱しても82.3% と、変化はほとんどなかった。ナスのガン予防効果は帝京大学薬学部の研究でも明らかになっている。ナスは人間の免疫に携わる白血球の中のTNFという物質の働きを約10倍もアップさせるのである。
現時点では、ナスのどの物質がガン抑制に働くのか、そこまでは特定されていない。が、野菜の中では極めてガン抑制効果の高いことは明らかである。ナスの料理には「ナスの煮びたし」「焼きナス」「ナスの漬物」「ナスの天ぶら」など数々あるが、ナスの炒め物は食欲不振の方にはうってつけ。

ナスが油を吸って、油のしっこさを取り除くので食べやすく、ほかの野菜のベータ・カロチンの吸収を10倍にも高めてくれる。ガン予防では、ナス本体の作用にほかの野菜のベータ・カロチンパワーがプラスされるので、とても効果的な食べ方といえる。

渋みや苦みのもととなる茶カチキン、エビガロカテキングレードがガンに有効

ガン予防食品のひとつとして、今や緑茶は日本に限らず、世界的に注目を集めている。 ガン予防の研究で知られる米国・テキサス大学で緑茶錠剤を用いて臨床研究を行っている。 緑茶パワーが世界の槍舞台で、その真価が試されようとしているのである。 そこまで階段を登りつめられたのは、日本国内における多くの動物実験、疫学調査、臨床試験が行われてきたからである。「お茶の栽培地はガン死亡率が低い」 ことを疫学調査で突き止めたのは、静岡県立大学短期大学。とりわけ『川根茶』で有名な静岡県中川根町の胃ガン死亡率は、全国平均を100として男性で20.8 % 、女性29.2% で約5分の1と低かった。89年のことである。最近では埼玉県立がんセンター研究所疫学部のグループが埼玉県内の住民約1万人を対象に10年間調査を続けた。その結果、緑茶を毎日10杯以上飲む人、毎日4~9杯飲む人、毎日3杯以下の人を比較すると、ガンによる死亡はお茶を飲む人ほど遅かった。さらに、このグループは、その後の日本癌学会総会で、乳ガンの再発は緑茶を飲めば抑えられる、と報告。 お茶の有効成分でもビタミンCが豊富なのが煎茶。ガン予防に効果のあるカテキンが豊富なのは番茶。緑茶の王様・玉露は出しガラまで食べてガン予防。そして抹茶は茶葉を丸ごと飲むので有効成分を無駄にしない。 実は、緑茶の有効成分でもカロチン、ビタミンE 、不溶性の食物繊維は水に溶けないので、お茶を楽しんだ後の茶葉も食べてほしい。出しガラを利用したチャーハン、出しガラで作った佃煮やふりかけなど。ガン以外にも高血圧、アルツハイマー病、糖尿病などの予防にも効果がわかっているので、緑茶は飲む以外にも、もっと活用してほしいものである。

お茶によるガン抑制の関連情報(リンク)

免疫作用を活性化させ、そのパワーでガンの増殖を抑える

『マイタケ』に人間のガン組織を縮小させる効果のあることが臨床試験で確認され、『日本薬学会』で発表された。
発表を行ったのは神戸薬科大学のグループ。
25~66歳のガン患者約190人に対し、マイタケを投与して効果を調べた。投与したマイタケは、新潟産のマイタケ粉末にビタミンCを混ぜ合わせた錠剤を1日l~3グラム、もしくは、マイタケから抽出した多糖体液体を1回2CCずつ1日1~2回。期間は、3ヶ月から2年間。結果は、乳ガンや肺ガン患者では70% 、肝臓ガンでは50% の患者の腫癌が縮小していることが確認され、抗ガン剤の副作用である食欲不振、嘔吐、下痢などをかなり弱める作用もあった。
が、脳腫瘍や白血病といったガン患者に対しては、あまり効果は見られなかった。このメカニズムは、マイタケのエキスが直接ガン細胞を叩くのではなく、人間の免疫作用を活性化させ、そのパワーでガンの増殖を抑える。

グループは32種類のキノコの中からマイタケを選び出した。「13年ほど前から人工栽培され、常に一定したマイタケが入手できるようになったことのほかに、32種類のキノコを同じ条件下でチェックしたところ、マイタケの抗腫瘍性が最もすぐれていたからです」特にマイタケから見つかったMDフランクション(多糖体ベータグルカン) が強い作用を持っていた。その作用はすでに医薬品になっているマイタケ抽出物などを上回っていたのである。「確かにキノコの抽出物である抗ガン剤のクレスチンやレンチナンよりも強い効果を示しました。しかし、抗ガン剤にはならないでしょう」だが、米国では代替療法として約3000人の患者がマイタケエキスを使っているという。
では、食用のマイタケをガン予防に使うことはできないだろうか?
「できます。その場合、健康な方であれば生のマイタケを30グラム、

これを週に2~3回程度、食べれば、ガン予防効果は得られます」焼いたり、大根おろしとあえたり。もちろん、煮て食べてもOK。「MDフランクションは熱水に溶け出します。だから、マイタケを煮たり、おつゆにしたときは、汁を捨てずに飲みましょう。

こちらにもマイタケでガン細胞が消える効果が紹介されています。