低潮期のように家で静かにゆっくりしていたほうがいいときはありますが、単に「疲れたくないから」という理由でからだを使わずにいるとどうなるか、もうすこし詳しく見てみましょう。
あまり動かない人のからだは、たとえるならバケツの中いっぱいに水がたまった状態。ためたはいいけどそこから出すことをしないので、そのうち腐ってよどんでしまいます。い逆に、普段から積極的に動いている人のからだは、新鮮な岩清水がこんこんとわき出るイメージです。
同じ水でも質はまるで違います。人間のからだは60%以上が水分で構成されていて、血液にいたってはなんと80% が水分です。そう考えると、このたとえはとてもわかりやすいでしょう。
不要なものがきちんと排泄され、常に新鮮なもので満たされる、そのような循環形式が安定しているものを、整体では「いのち」と呼びます。つまり「生きているもの」です。バケツにたまりっぱなしの水みたいに動きを失ったものは、生きているように見えても、「死んでいるもの」としてとらえられるわけです。
つまり、からだを動かしてエネルギーを循環させてこそ、人は健康でいられるんです。ちょっと想像してみてほしいのですが、生き物の世界、地球上で起こっていること、それらをひつくるめた自然界というも切は、すべでが循環で成り立っているのです。空気でも天気でも景色でも、常に一定ということはあり得ません。
自然にふれて「美しい」とか「すばらしい」とか「さわやかだ」と感じるのほ、すべてのエネルギーが循環しているからこそなんです。だから、そういうエネルギーが循環している「代謝のいいからだ」をもつ人は、前向きな気持ちだけでなく新鮮なアイデアも含め、いろいろなものを生み出せるのです。
だからこそ、やる気も起きます。まずは、からだの使い方を見直そう!生きている限りは、寝て起きて、というローテーションが続いていくのです。でも、眠るにしても、からだが疲れていないと「いい睡眠」にはつながりません。「いい目覚め」はいい睡眠があってこそだから、きちんと眠れなければ、翌日のボルテージはどうしても低くなってしまうでしょう。
いい睡眠をとるためには、起きているときにきちんと「エネルギーを使う」「いらなくなったものを捨てる」「燃焼させる」ことが必要なのです。「眠れない」とか、「寝ても寝ても寝足りない」と悩む前に、起きているときに、からだを使ってちゃんと疲れ切っているかどうか、普段の生活を見直してみることが重要です。
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